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第百八十九話 ナディアの誘惑、スベリエ王国艦隊出撃

ー/ー



 ナディアに呼び出されたアレクは、ナディアのテントに入ると彼女に尋ねる。

「『手を貸して欲しい』って、何をしたら良いんだ?」

 ナディアは、服を脱いで裸になると、ベッドの上に腰掛けてアレクに背を見せ、長く美しい流れるような自分の金髪をたくし上げる。

「そこのテーブルにお湯で絞ったタオルがあるでしょ? 背中を拭いて欲しいの」

「ああ」

 アレクは、ナディアが言った場所にあったタオルを手に取る。

 ナディアは続ける。

「戦闘で汗を掻いたから、本当はお風呂に入って身を清めたいのだけど、ゴズフレズの野戦陣地には、お風呂って無いのよね」

 ナディアの言うとおりであった。

 帝国軍には屋外でも入浴できる設備があるが、国によって文明の水準、魔法科学の技術的水準が大きく異なり、ゴズフレズ軍にはそのような施設や設備は無かった。

 帝国の外の世界では、入浴すること自体が贅沢な行為であった。



 アレクは、タオルを手に取り、改めてナディアの後姿を眺める。

 ナディアの後姿は、エルフ特有の線の細い華奢な体付きであり、女性特有の身体の曲線が映える美しい身体をしていた。

 金髪をたくし上げているために見える細いうなじと、くびれた腰がアレクの目に止まる。

 アレクは湧き上がる欲情を我慢しつつ、ナディアの肩の後ろから、そっとタオルを当ててゆっくりと身体を拭いていく。

「んっ……」

 ナディアは声を漏らす。

「痛くないか?」

 力加減を気にしながらナディアを気遣うアレクに、彼女は微笑みながら答える。

「平気。……アレク。優しいのね」

「そう?」

「そうよ」

「ねぇ。アレク」

「んん?」

「初めてじゃない? 二人きりになるのって」

「……そうだったかな?」

「もぅ……覚えていないのね」

 アレクはナディアと話しながら、身体の上部から順にナディアの身体をタオルで拭いていく。

 背中を拭き終え、腰に差し掛かったところで、アレクがナディアの腰のくびれに手を掛けると、ナディアはピクンと動き、声を漏らす。

「あんっ……」

 アレクは苦笑いしながら答える。

「変な声、出すなよ?」

 ナディアは、アレクの言葉に悪戯っぽく笑う。

「だって、感じちゃうもの」

 アレクが腰まで拭き終えると、ナディアはアレクの方を振り向いて身体の正面を向け、ベッドに膝立ちしてアレクに向き合う。

 アレクの目は、ナディアの美しい胸の双丘と、恥毛が伸び始めた秘所に釘付けになる。

 ナディアは、頬を赤らめながら告げる。

「ねぇ……こっち側もお願い」

 アレクは、目の前に顕になったナディアの美しい裸体に見惚れる。

 我に返ったアレクは、慌ててナディアの裸体から目を背け、赤面しながら答える。

「こ、こっち側は自分でできるだろ!」

 ナディアは、アレクの首に両腕を回すと耳元に顔を近づけて囁く。

「ふふ。赤くなって……私の身体を見るのも、初めてじゃないんだし……そんなに恥ずかしがらなくても良いじゃない」 

「それは、そうだけど……」 

 ナディアは、アレクの顔の正面に自分の顔を持ってくると、上目遣いにアレクを見詰めながら呟く。

「アレク。……したいの、我慢してるでしょ?」

「えっ!?」

 アレクの身体は、ナディアの裸体に反応していた。
 
 ナディアは服越しに、へそまでそそり勃つアレクの男性器の裏筋を右手の指先で上下に撫でる。

「ほ~ら……こんなにオチ●●ン勃ってる」

「ダメだって、ナディア! 射精す()るって!!」

 ナディアは、射精しそうになり慌てるアレクの姿を見て、口元に手を当てて悪戯っぽく笑う。

「良いじゃない? 射精()しても。……二人きりよ」

 ナディアは、アレクに深くキスする。

「んんっ……」

 細い舌先が口の中に差し込まれ、アレクの舌に絡み付く。

 キスを終えたナディアは、アレクの口を人差し指で塞ぐとアレクに懇願する。

「アレク。……貴方がルイーゼと愛し合っていることは知ってる。だけど、今だけ……今だけ『私のアレク』になって……お願い」

「ナディア……」

 アレクは抱き抱えるようにナディアをベッドに寝かせると、覆い被さるように抱き締めてキスする。

 エルフであり華奢な身体のナディアは、アレクが両肩を抱いて抱き締めると腕の中にすっぽりと納まる。

 口でのキスを終えたアレクが、耳たぶ、首筋、胸元へと順にキスしていくと、ナディアは、か細い声で喘ぎ、線の細い美しい身体をよじり身悶える。

「んっ……ああっ……」

 

 アレクがナディアを抱き、二人が睦あっている夜半。

 バレンシュテット帝国の皇太子であるジークによるスベリエ大使ヒッター子爵への恫喝は、大きな衝撃となってスベリエ本国を動揺させた。

 スベリエ王国は、バレンシュテット帝国によるゴズフレズ王国への武力介入を防ぐため、全軍の六割に当たる六万の軍勢を動員する。

 スベリエ王国の王都ガムラ・スタンからスベリエ・ガレオン二十隻を主力とするスベリエ艦隊百三十隻が出撃する。

 スベリエ・ガレオン。

 北方の列強であるスベリエ王国で開発され使用される砲撃用のガレオン船で、舷側に張り出した2段の船尾楼と外板に施された飾り板が特徴。

 三層の甲板全てに多数の砲門を備えているため高い砲撃能力を持っており、水面に近い最下層の砲門から浸水しやすい弱点を持つ。

 スベリエ・ガレオンの大砲は、装填速度が速いという長所がある反面、射程距離が短いという短所があった。

 『列強』と呼ばれる国家の威信を掛けた大艦隊が、カスパニアに占領されているゴズフレズ領北部の都市ティティスを目指して進軍を始めた。 



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 ナディアに呼び出されたアレクは、ナディアのテントに入ると彼女に尋ねる。
「『手を貸して欲しい』って、何をしたら良いんだ?」
 ナディアは、服を脱いで裸になると、ベッドの上に腰掛けてアレクに背を見せ、長く美しい流れるような自分の金髪をたくし上げる。
「そこのテーブルにお湯で絞ったタオルがあるでしょ? 背中を拭いて欲しいの」
「ああ」
 アレクは、ナディアが言った場所にあったタオルを手に取る。
 ナディアは続ける。
「戦闘で汗を掻いたから、本当はお風呂に入って身を清めたいのだけど、ゴズフレズの野戦陣地には、お風呂って無いのよね」
 ナディアの言うとおりであった。
 帝国軍には屋外でも入浴できる設備があるが、国によって文明の水準、魔法科学の技術的水準が大きく異なり、ゴズフレズ軍にはそのような施設や設備は無かった。
 帝国の外の世界では、入浴すること自体が贅沢な行為であった。
 アレクは、タオルを手に取り、改めてナディアの後姿を眺める。
 ナディアの後姿は、エルフ特有の線の細い華奢な体付きであり、女性特有の身体の曲線が映える美しい身体をしていた。
 金髪をたくし上げているために見える細いうなじと、くびれた腰がアレクの目に止まる。
 アレクは湧き上がる欲情を我慢しつつ、ナディアの肩の後ろから、そっとタオルを当ててゆっくりと身体を拭いていく。
「んっ……」
 ナディアは声を漏らす。
「痛くないか?」
 力加減を気にしながらナディアを気遣うアレクに、彼女は微笑みながら答える。
「平気。……アレク。優しいのね」
「そう?」
「そうよ」
「ねぇ。アレク」
「んん?」
「初めてじゃない? 二人きりになるのって」
「……そうだったかな?」
「もぅ……覚えていないのね」
 アレクはナディアと話しながら、身体の上部から順にナディアの身体をタオルで拭いていく。
 背中を拭き終え、腰に差し掛かったところで、アレクがナディアの腰のくびれに手を掛けると、ナディアはピクンと動き、声を漏らす。
「あんっ……」
 アレクは苦笑いしながら答える。
「変な声、出すなよ?」
 ナディアは、アレクの言葉に悪戯っぽく笑う。
「だって、感じちゃうもの」
 アレクが腰まで拭き終えると、ナディアはアレクの方を振り向いて身体の正面を向け、ベッドに膝立ちしてアレクに向き合う。
 アレクの目は、ナディアの美しい胸の双丘と、恥毛が伸び始めた秘所に釘付けになる。
 ナディアは、頬を赤らめながら告げる。
「ねぇ……こっち側もお願い」
 アレクは、目の前に顕になったナディアの美しい裸体に見惚れる。
 我に返ったアレクは、慌ててナディアの裸体から目を背け、赤面しながら答える。
「こ、こっち側は自分でできるだろ!」
 ナディアは、アレクの首に両腕を回すと耳元に顔を近づけて囁く。
「ふふ。赤くなって……私の身体を見るのも、初めてじゃないんだし……そんなに恥ずかしがらなくても良いじゃない」 
「それは、そうだけど……」 
 ナディアは、アレクの顔の正面に自分の顔を持ってくると、上目遣いにアレクを見詰めながら呟く。
「アレク。……したいの、我慢してるでしょ?」
「えっ!?」
 アレクの身体は、ナディアの裸体に反応していた。
 ナディアは服越しに、へそまでそそり勃つアレクの男性器の裏筋を右手の指先で上下に撫でる。
「ほ~ら……こんなにオチ●●ン勃ってる」
「ダメだって、ナディア! |射精す《で》るって!!」
 ナディアは、射精しそうになり慌てるアレクの姿を見て、口元に手を当てて悪戯っぽく笑う。
「良いじゃない? |射精《だ》しても。……二人きりよ」
 ナディアは、アレクに深くキスする。
「んんっ……」
 細い舌先が口の中に差し込まれ、アレクの舌に絡み付く。
 キスを終えたナディアは、アレクの口を人差し指で塞ぐとアレクに懇願する。
「アレク。……貴方がルイーゼと愛し合っていることは知ってる。だけど、今だけ……今だけ『私のアレク』になって……お願い」
「ナディア……」
 アレクは抱き抱えるようにナディアをベッドに寝かせると、覆い被さるように抱き締めてキスする。
 エルフであり華奢な身体のナディアは、アレクが両肩を抱いて抱き締めると腕の中にすっぽりと納まる。
 口でのキスを終えたアレクが、耳たぶ、首筋、胸元へと順にキスしていくと、ナディアは、か細い声で喘ぎ、線の細い美しい身体をよじり身悶える。
「んっ……ああっ……」
 アレクがナディアを抱き、二人が睦あっている夜半。
 バレンシュテット帝国の皇太子であるジークによるスベリエ大使ヒッター子爵への恫喝は、大きな衝撃となってスベリエ本国を動揺させた。
 スベリエ王国は、バレンシュテット帝国によるゴズフレズ王国への武力介入を防ぐため、全軍の六割に当たる六万の軍勢を動員する。
 スベリエ王国の王都ガムラ・スタンからスベリエ・ガレオン二十隻を主力とするスベリエ艦隊百三十隻が出撃する。
 スベリエ・ガレオン。
 北方の列強であるスベリエ王国で開発され使用される砲撃用のガレオン船で、舷側に張り出した2段の船尾楼と外板に施された飾り板が特徴。
 三層の甲板全てに多数の砲門を備えているため高い砲撃能力を持っており、水面に近い最下層の砲門から浸水しやすい弱点を持つ。
 スベリエ・ガレオンの大砲は、装填速度が速いという長所がある反面、射程距離が短いという短所があった。
 『列強』と呼ばれる国家の威信を掛けた大艦隊が、カスパニアに占領されているゴズフレズ領北部の都市ティティスを目指して進軍を始めた。