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姉に童貞を奪われる

ー/ー



 広い部屋に、広いベッド。
 真斗は寝付けないでいた。
 どうも、この広い空間にまだ馴染めない。
 幼い頃から、父と暮らしていた古い家が懐かしく感じてしまう。
 壁の時計が午前二時を指している。
 真斗は尿意を感じて、廊下に出た。
 トイレに向かった足が止まる。
 女性の啜り泣くような声が聞こえた。
 耳を澄ますと、真斗の部屋の隣にある夫婦の寝室から声がする。
 真斗は足を忍ばせて、寝室のドアの前に立った。
(……あっ……あんっ……ああんっ!)
 仁美の声だ。
 その艶めかしさで、真斗は悟った。
 父と交わっている仁美が悦びの嬌声をあげているのだ。
 真斗の胸がずくん、と疼く。
 いけないとは思いつつも、好奇心には勝てず、ドアにそっと耳を付けた。
「……ああっ、いいっ! 義之さんっ!」
 思ったより明瞭に仁美の声が聞こえて真斗の股間が一気に膨らんだ。
 息を止めてドアの向こうの音を探ると、ぱん、ぱん、と肉を打つ音が聞こえる。
「あっ、あっ、あっ、ああんっ!」 
 硬直した肉棒はパジャマのズボンを押し上げている。
 仁美の巨乳がプルンプルンと揺れている様を真斗は想像した。
「あんっ、はあんっ……イ、イクううっ!」
 仁美のオーガズムの絶叫がドア越しに響く。
 真斗のペニスは硬度を増して反り返っていた。
 思わず真斗はズボンの上から自分の陰茎を握ってしまう。
「ああんっ、はああんっ!」 
 一際大きな仁美の叫びが耳を突くと、荒い息遣いが聞こえる。
 しばらく間があり、微かな会話のようなくぐもった声がした後、夫婦の寝室は静かになった。
 仁美の乱れた裸体を想像して真斗の胸の鼓動は昂っている。
 夫婦に気づかれてはまずいと思い、真斗はそっと脚を引いて向きを変えた。
 
 自室のドアノブに手をかけた時、隣室のドアが微かに開いているのに気づいた。
「ひっ……!」
 真斗は思わず息を呑む。
 ドアの隙間からこちらを覗く眼に気づいたからだ。
 ゆっくりとドアが開く。
 亜希だった。
 暗いシルエットの亜希が手招きする。真斗は憑かれたように、身体を亜希の部屋に向けた。
 真っ暗な亜希の部屋に真斗は入る。
 ドアが閉まる音が思ったより大きく聞こえて、真斗はドキッとする。
「真斗、ママたちの部屋、覗いてたでしょ……」 
 カーテンの隙間から漏れる月の光が亜希の瞳に反射している。
 真斗は言葉が出ない。さっき夫婦の営みをドア越しに聞いているのを亜希は見ていたのだ。
 正確には覗きではないのだが、していた行為は同じようなものだ。
「変態」
 亜希が真斗に身体を寄せて見上げている。
「真斗って、童貞?」
 いきなりの亜希の問いに真斗は息を呑んだ。
「童貞なら、仕方ないよね……」
 真斗が黙っていることで、勝手に童貞と認定されたようだ。
 ここで否定すると嘘になるし、かと言ってわざわざ自分から認めたくはなかった。
「真斗って、彼女いるの?」
 亜希は真斗に問う。
「いるわけないよね……」 
 返事がないので、またまた勝手に彼女がいないと結論づけられたようだ。
 夫婦の寝室に聞き耳を立てている所を亜希に見られたことで、真斗は好き勝手言われても後ろめたさで反論できなかった。
 一体、亜希は自分をどうするつもりなのだろう、と真斗は訝しんだ。
 
「ねえ、真斗はエッチに興味あるんでしょ?」
 亜希が肉体を寄せて来た。首筋に亜希の息がかかり、真斗はビクッとしてしまう。
「私が童貞もらってあげようか?」
 亜希の胸が当たる柔らかい感触がする。
 股間は今も強張ったままだ。多分亜希の腹に当たってしまっている。
 仁美の嬌声に釣られて盗み聞きをしていたことを咎められていたはずだが、どうも違った雰囲気になってきた。
「こんなに硬くしちゃって……つらいよね?」
 亜希の指が陰茎の形をなぞった。真斗は思わず反応してしまい、腰を揺らした。
 沙希が真斗の肉棒に触れたときのことを想い出す。あの時は階下にいる沙希の母のことが気になって感じるどころではなかった。
「あはっ……ビクってしてる……」
 暗闇のなか、亜希が白い歯を見せた。
 亜希は真斗を誘惑しているのだろうか? それともただ単にからかっているだけなのか?
「ねえ……キスして、いいよ……」 
 股間をまさぐりながら、亜希が見上げている。
 真斗はゆっくりと顔を近づけ、亜希と唇を合わせた。
 初めてのキスは、愛の告白もなく、新しく姉となった女性と交わした。
 亜希が真斗の唇を割って舌を入れてきた。
 真斗の舌を捕まえようとするかのように亜希の舌が縦横無尽に真斗の口で暴れる。
「んっ……ふんっ……んぐっ……」
 熱い息を漏らしながら二人は舌を絡めた。
 亜希の指が真斗の股間をまさぐり、ファスナーを下ろして直にペニスに触れている。
「んんっ……んんっ……」 
 くちゃくちゃと唾液が絡む水音が暗い部屋に響いた。
(キスって、気持ちいい……チンコ触られるのも、いい……) 
 明らかに亜希は真斗を求めている。真斗の陰茎は張りつめて痛みを感じるくらい硬直していた。
 
 亜希が唇を外し、真斗の陰茎を扱きながら至近距離で見つめる。 
「フェラ……してあげようか?」
 カーテンから漏れる月の光で亜希が白い歯を見せたのがわかる。
 亜希が跪いて、真斗のズボンをトランクスと一緒にずり下ろした。
 ぶるん、と猛って反り上がった肉棒が夜の空気に晒された。
 右手で陰茎を扱きながら、亜希が亀頭に軽くキスをする。
 真斗は、びくんと肉体を反応させてしまう。
 亜希は真斗の表情を窺いながら舌を伸ばして亀頭に触れた。
「ああっ!」 
 真斗は高い声を上げてしまう。
 亜希は首を傾けて、ハーモニカを吹くように唇で肉棒を辿った。
 根元に達すると、陰嚢を唇で含む。
(ああっ……気持ちいいっ!)
 今まで体験したことのない刺激に、真斗は下腹部を震わせた。
 亜希が舌を躍らせるようにして、肉棒の先まで舐め上げてくる。
(亜希さん、経験豊富なのかな?)
 男の感じるところを把握しているような亜希の口淫に真斗は震えた。
 亜希の舌が亀頭に達すると、はむっ、と唇に含んだ。
「あっ……はあっ!」 
 温かい滑りに包まれ、真斗は快感のあまり顎を反らして息を漏らした。 
 亜希はゆっくりと肉棒を深く奥まで含み、唾液をたっぷり絡めてくる。
 頭を前後させながら真斗の表情をちらりと窺う亜希の瞳が卑猥だった。
「んっ……ふんっ……じゅぽっ……んぐっ!」
 鼻息を漏らし、喉の奥で呻きながら、亜希が真斗に奉仕している。
(こうやって何人もの男を咥えてきたんだろな……)
 愛の告白もなく始まった女性との初めての性行為。
 あんなに焦がれていた沙希とはかなわず、まだ姉になったばかりの家族としている行為に真斗は身震いする。
(俺……亜希さんと、セックス……するんだ……)
 いつも性的なことを思い浮かべる度に沙希の影を引きずってしまう真斗。
 亜希とセックスすれば、沙希の影も薄れていくのではないか、とぼんやり思う。
「あ……亜希さん……で、射精そうだっ!」 
 込み上げている射精欲が真斗を切なくさせる。
 亜希は首を振りながら上目遣いで真斗の表情をちらりと見る。
 ぐっちゅっ、じゅぽっ、と淫猥な音が口から漏れていた。
「ああっ、射精ちゃうよおっ!」
 真斗は思わず亜希の頭を押さえた。亜希はかまわず頭を激しく振って真斗を追いつめにかかった。
 下腹部に蠢く射精欲を真斗は必死に抑え込む。このままでは亜希の口の中で爆ぜてしまいそうだ。
 髪を振り乱しながら激しく口で刺激してくる亜希。
「あっ、ダメだっ! 射精るううっ!」
 限界を越え、真斗が陰茎をびくんびくんと痙攣させて亜希の喉に向かって情欲を解き放った。
 びゅるっ、びゅるるるっ、と連続して精液が放たれる。
 真斗は顎を反らし、大きく口を開けて目が回りそうな快感の波を全身で感じた。
(ああっ……気持ちいいっ!)
 亜希は真斗の肉棒を深く咥え込んだまま、精液を受け止めている。
 唇からは涎が垂れていた。
 
 射精が治まると、亜希がゆっくりと唇を肉棒から抜いた。
 にゅぷっ、と唾液と精液にまみれた亀頭が現れた。亀頭と亜希の唇の間には幾筋もの糸が引いていた。
 亜希は頬を軽く膨らませている。真斗の精液を含んでいるのだろう。
 真斗の眼を見ながら、亜希は顎を突き出すようにして口を少し開ける。
 口内には白い精液がたっぷりだ。
 亜希は口を閉じると立ち上がり、いきなり真斗に唇を押し付けてくる。
「……!」 
 真斗の叫びは亜希に塞がれた。唇を割って亜希の舌とともに、どろりとした精液が真斗の口内に流しこまれた。妙な苦みを舌で感じる。
 必死に抵抗する真斗に亜希は唇を押し付けるようにして離さない。
 口内に自分の精液が満ちて来た真斗は、堪らず亜希を突き飛ばした。
「うっ……げええっ!」
 込み上げてくる嘔吐感を抑え切れず、真斗は自分の精液を床に吐き散らした。
「ああっ、何で出しちゃうかな……」
 涙目で喘ぐ真斗を唇の端に白い液をつけた亜希が見つめる。
「自分はヒトの口に平気で汁を注いだくせに……」
 突然の行為に反射的に反応してしまったが、亜希の言う通り真斗が精液を吐いたのは身勝手だった。
「ごめん……突然でびっくりしちゃって……」 
 真斗はベッドサイドにあったボックスティッシュを手に取り、床に散った白濁液を拭き取った。
「私に飲んでもらえると思った?」
 亜希が床に四つん這いになって処理をしている真斗を見下ろしている。
 真斗は言葉が出ない。
 ふっ、と微笑むと亜希はパジャマの上着のボタンを外し始めた。
 黒いブラジャーに包まれた形のよい乳房が現れる。
 亜希は何のためらいもなくズボンも下ろす。
 下着だけの姿になり、亜希は真斗を見下ろしていた。
 均整のとれた素晴らしいプロポーションだ。

 大量の精液を放ったのにもかかわらず、真斗のペニスは既に硬度を取り戻していた。
 真斗は立ち上がり、反り返った陰茎を押し付けるように亜希を抱きしめた。
 至近距離で亜希と見つめ合い、唇を押し付ける。
 精液の生臭い匂いが鼻を突いたが、かまわず舌を絡めた。
 背中に回した手でブラジャーのホックを外す。
 亜希の生乳の柔らかい感触が胸に当たる。
 右手をパンティに滑り込ませ、尻肉を揉んだ。
「んっ……ふんっ!」 
 亜希が肉体をくねらせながら喉の奥で呻く。
 真斗がパンティを丸めるように下ろしていくと、亜希が足を抜いた。
 パンティが床に落ちると、真斗は唇を吸いながら、そっと亜希をベッドに寝かせた。
 上着とTシャツを脱いで全裸になった真斗は、亜希を見下ろす。
 形の良い乳房は綺麗な円形を保っていた。
 真斗はゆっくりと亜希に肉体を重ねる。
 唇を吸いながら柔らかい乳房を掴んだ。
(女って、柔らかいんだ……)
 初めて触れた生の女体に真斗の胸が昂った。
(俺、亜希さんに、チンコ、ハメるんだ……)
 真斗は沙希とセックスをしたかった。幼馴染で付き合いが長く、親しくなりすぎて沙希に愛を告白するのに照れてしまった。
 転校生の智也がその隙をついて沙希を奪い、すぐにハメてしまった。
 失意の真斗は、自分がセックスできる時は永遠に来ないのではないかと思いながら、智也にハメられている沙希を妄想してオナニーばかりしていた。
 新しい家族ができ、新しい姉である亜希と裸で絡み合っている。
 まだ新しい生活が始まったばかりで、お互いをそんなに理解しているわけではない。
 だが、こうして裸で抱き合ってしまっている。
 血がつながっていないとはいえ、家族でセックスをしようとしている。
 真斗は湧き上がる淫欲を抑えようとは思わない。心の奥底で真斗を苛んでいるハメられた沙希の映像を上書きするために、亜希を貫く必要があった。
「あっ……はっ……ふんっ!」
 お椀型の乳房を揉み込まれて、亜希は切なげな息を漏らしている。
 今すぐにでも亜希にペニスを挿し込みたい欲求が湧いてはいる。
 だが、あまりにもがっつき過ぎるのもどうかと思うし、もっと女の肉体を堪能したいとも思う。
 乳首を唇に含んでみた。幼い頃、自分も母の乳首を吸っていたのだろうか、と真斗は亡き母に思いを馳せる。
「あんっ……いいっ!」
 亜希が両手を真斗の頭に回して喘いでいる。
 真斗は乳房を掴んでいた右手を外し、ゆっくりと亜希の股間に伸ばした。
 恐る恐る鼠径部をなぞり、陰唇に指を当てた。指先に滑りを感じる。
「あっ……はっ……」
 指を入れると亜希が切なげな息を漏らした。
 初めて触れた女性器の温かい滑りを感じた真斗は、硬くなった肉棒をすぐにでも挿し込みたい衝動に囚われた。
 女性は感じると愛液を湧かせると言う。どの程度まで濡れれば受け入れOKになるのか真斗には分からない。
 ここは焦らず、亜希の反応を見るしかない。
 敏感だとされるクリトリスに触れてみる。亜希は無反応だ。
 しばらく指の腹で敏感な肉芽を弄っていると、亜希の呼吸がだんだん濃く深く変化してきた。
「あっ……そこっ……」
 切なげな息を漏らし、亜希は腰をよじった。
 真斗の拙い愛撫でも感じてくれているらしい。
 一定のリズムで真斗は亜希のクリトリスを刺激する。
「あんっ……はあっ!」
 真斗は亜希の下腹部に移動して、股間に顔を近づけた。
 暗闇の中ではっきりとは見えなかったが、陰唇が濡れているのがカーテンから漏れる薄明かりでわかる。
 先ほど指で刺激していた肉芽に舌をつけた。
「あっはあんっ♡」
 亜希がびくん、と腰を震わせた。
 ストローを吸うように唇で肉芽を吸い込んでみる。
「やあんっ!」
 れろれろと舌で嬲る。
「ああっ……いいっ!」
 真斗の頭を両手で掴み、亜希は自分の股間に引き寄せるように腰を振った。
 舌を使いながら、指を二本陰唇に挿し込んでみる。
「あっ、あっ……ううんっ!」
 女が真斗の責めで感じて肉体をくねらせている。真斗の自尊心がくすぐられた。
「ああんっ、真斗っ……もう……挿入れてっ!」
 
 亜希の方からペニスをねだってきた。
 これで心置きなくハメられる。
 真斗は上体を起こして亜希の股間に腰を入れた。
 結合への期待で真斗の剛直は猛々しく反り上がり、鈴口からは大量の先走り液が溢れていた。
 すっかり亜希の肉体に夢中になって忘れていたが、ここに来て真斗は避妊のことに思い至る。
「コンドーム、忘れてた……」
 これから繋がろうと盛り上がったところで、なんとも間の抜けた口調で真斗は尋ねる。
 ベッドで蕩けている亜希を置いて、自分の部屋に取りに行っていいものか、と真斗は思うが、このまま行為に及ぶわけにもいかない。
「今日は、そのまま挿入れて……」
 潤んだ瞳で亜希が呟いた。
「えっ、いいの?」
 真斗が尋ねると亜希は頷いた。今日は安全な日だということだろう。
 初めてのセックスで、生挿入できる。真斗の全身が期待と悦びで震える。
 硬直した肉棒に手を添え、亀頭を陰唇に当ててみた。
 正直、入り口がわからない。腰を前に突き出すが、なかなか挿入っていかない。
(あれっ……どこだ?)
 真斗が戸惑っていると、亜希の指が肉棒に添えられ、膣口に導いてくれた。
 にゅぷっ、と亀頭が呑み込まれる。そのまま腰を進めていくと、肉棒全体が温かい滑りに包まれた。
 ペニスだけ温泉に浸かっているような感覚だ。
「あっ、ああっ……ふうんっ!」 
 にゅるっ、と肉棒が亜希の膣内に吸い込まれ、最奥に達した。
 真斗は首を下げて二人の結合部を見た。
 陰毛同士が擦り合わされている恥骨の辺りから、小刻みな震えが伝わってくる。
(亜希さんと……繋がっている!)
 じわじわと陰茎の根元が疼いていた。暗闇に眼が慣れてきたのか、真斗の下で亜希が小刻みに震えているのがわかる。
「動いて……いいよ……」
 亜希が言う。だがこのまま腰を振ったら、下腹部の疼きが決壊してしまいそうだった。
「どうした? 真斗……」
「動いたら、射精ちゃいそう……」
 正直に現状を報告する。
 智也が沙希をイカせたように抽送することなど、できそうもない。
 沙希を盗られた劣等感と敗北感が真斗を、別の女性と繋がっている今でも苛んでいる。
「とりあえず、射精しちゃえば?」
 亜希が呟く。
「うん……」
 真斗は亜希のさりげない言葉に目頭が熱くなるのを感じた。
 亜希と繋がっているのに、沙希のことを考えてしまった自分を恥じた。
 真斗はゆっくりと肉棒を引いた。真斗を逃すまいと膣襞が絡みついてくるのを感じる。
 亀頭が抜ける直前で止め、ずん、と腰を打ち付けた。
「……あんっ!」
 沙希の影を振り払うように、真斗はさらに強く亜希を突いた。
「あっ、あっ、あっ、ああんっ!」
 真斗は抽送の速度を上げる。下腹部の疼きを抑え込んで、亜希を責めた。
 真斗の下で、亜希が肉体をくねらせている。綺麗な形の乳房が真斗の抽送に合わせて、ぷるんぷるんと踊っていた。
「あっ、はあんっ……真斗っ……!」
 亜希が真斗の腰に両脚を絡めてクロスさせた。密着感が強まる。
(あれっ?)
 真斗は腰を振りながら、下腹部の疼きを爆ぜることなく抑え込めていることに気づいた。
 オナニーしか経験がなかった真斗が、初めてのセックスで実際の女体を体感している。
 手で扱く乾いた刺激とは違い、膣内で愛液と膣襞に包まれた刺激は別次元の快感だ。
「あんっ……うんっ……あっ、あっ、はあんっ!」
 亜希の腰が、びくんびくん、と震えた。
 同時に膣壁が肉棒をきゅっ、と締め付ける。
 じわあっ、と射精欲が昂ってきた。これ以上は我慢できそうにない。
「やんっ……いっ、いいっ!」
 激しく真斗に貫かれながら、腰を浮かせる亜希。
「あっ……イ、イクイクイクっ!」
 亜希が絶頂を超えると同時に、真斗は溜め込んだ情欲を解き放った。
 びゅるっ、びゅるるるっ、びゅるるるっ……
 亜希の子宮に真斗の精液が注ぎ込まれて行く。
 二人とも口を大きく開けて、全身を駆け巡る快感に浸っている。
 こんなに精液が出るんだ、と不安になるくらい真斗の射精は続く。
 荒い息で呻いていた亜希が両手を伸ばして真斗の首にかけ、上体を起こして唇をつけてきた。
「んっ……ふんっ……れろっ……」
 荒々しく舌を絡めてきた亜希。上下の口で繋がった一体感で真斗の胸が震えた。

「真斗、ほんとに童貞?」
 ベッドで横になった亜希が悪戯っぽい眼で真斗の胸をつついた。
 悪い気はしない。初めてのセックスで、相手の女性を絶頂に導くことができた。
 男としての自尊心が満たされたことで、沙希との関係を壊したことに対する負い目のような感覚が薄れていた。
 亜希とは衝動的に交わってしまった。告白もなく、恋愛感情もない。
 亜希の気まぐれに付き合わされただけかもしれない。一度セックスしたからって、亜希に執着しないように、と真斗は自分を戒める。
 童貞を捨てたことで、気持ちに余裕ができた気がする。
 大学で、他の女性と新たな出会いがあるに違いない。
 そんなことを考えながら、裸のまま真斗の胸に顔を乗せて寝息を立て始めた亜希を見る。
 セックスの後の心地良い疲労感と、初めて女性と交わった高揚感で、真斗は眼が冴えていた。

 
 


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 耳を澄ますと、真斗の部屋の隣にある夫婦の寝室から声がする。
 真斗は足を忍ばせて、寝室のドアの前に立った。
(……あっ……あんっ……ああんっ!)
 仁美の声だ。
 その艶めかしさで、真斗は悟った。
 父と交わっている仁美が悦びの嬌声をあげているのだ。
 真斗の胸がずくん、と疼く。
 いけないとは思いつつも、好奇心には勝てず、ドアにそっと耳を付けた。
「……ああっ、いいっ! 義之さんっ!」
 思ったより明瞭に仁美の声が聞こえて真斗の股間が一気に膨らんだ。
 息を止めてドアの向こうの音を探ると、ぱん、ぱん、と肉を打つ音が聞こえる。
「あっ、あっ、あっ、ああんっ!」 
 硬直した肉棒はパジャマのズボンを押し上げている。
 仁美の巨乳がプルンプルンと揺れている様を真斗は想像した。
「あんっ、はあんっ……イ、イクううっ!」
 仁美のオーガズムの絶叫がドア越しに響く。
 真斗のペニスは硬度を増して反り返っていた。
 思わず真斗はズボンの上から自分の陰茎を握ってしまう。
「ああんっ、はああんっ!」 
 一際大きな仁美の叫びが耳を突くと、荒い息遣いが聞こえる。
 しばらく間があり、微かな会話のようなくぐもった声がした後、夫婦の寝室は静かになった。
 仁美の乱れた裸体を想像して真斗の胸の鼓動は昂っている。
 夫婦に気づかれてはまずいと思い、真斗はそっと脚を引いて向きを変えた。
 自室のドアノブに手をかけた時、隣室のドアが微かに開いているのに気づいた。
「ひっ……!」
 真斗は思わず息を呑む。
 ドアの隙間からこちらを覗く眼に気づいたからだ。
 ゆっくりとドアが開く。
 亜希だった。
 暗いシルエットの亜希が手招きする。真斗は憑かれたように、身体を亜希の部屋に向けた。
 真っ暗な亜希の部屋に真斗は入る。
 ドアが閉まる音が思ったより大きく聞こえて、真斗はドキッとする。
「真斗、ママたちの部屋、覗いてたでしょ……」 
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 真斗は言葉が出ない。さっき夫婦の営みをドア越しに聞いているのを亜希は見ていたのだ。
 正確には覗きではないのだが、していた行為は同じようなものだ。
「変態」
 亜希が真斗に身体を寄せて見上げている。
「真斗って、童貞?」
 いきなりの亜希の問いに真斗は息を呑んだ。
「童貞なら、仕方ないよね……」
 真斗が黙っていることで、勝手に童貞と認定されたようだ。
 ここで否定すると嘘になるし、かと言ってわざわざ自分から認めたくはなかった。
「真斗って、彼女いるの?」
 亜希は真斗に問う。
「いるわけないよね……」 
 返事がないので、またまた勝手に彼女がいないと結論づけられたようだ。
 夫婦の寝室に聞き耳を立てている所を亜希に見られたことで、真斗は好き勝手言われても後ろめたさで反論できなかった。
 一体、亜希は自分をどうするつもりなのだろう、と真斗は訝しんだ。
「ねえ、真斗はエッチに興味あるんでしょ?」
 亜希が肉体を寄せて来た。首筋に亜希の息がかかり、真斗はビクッとしてしまう。
「私が童貞もらってあげようか?」
 亜希の胸が当たる柔らかい感触がする。
 股間は今も強張ったままだ。多分亜希の腹に当たってしまっている。
 仁美の嬌声に釣られて盗み聞きをしていたことを咎められていたはずだが、どうも違った雰囲気になってきた。
「こんなに硬くしちゃって……つらいよね?」
 亜希の指が陰茎の形をなぞった。真斗は思わず反応してしまい、腰を揺らした。
 沙希が真斗の肉棒に触れたときのことを想い出す。あの時は階下にいる沙希の母のことが気になって感じるどころではなかった。
「あはっ……ビクってしてる……」
 暗闇のなか、亜希が白い歯を見せた。
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「ねえ……キスして、いいよ……」 
 股間をまさぐりながら、亜希が見上げている。
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 初めてのキスは、愛の告白もなく、新しく姉となった女性と交わした。
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 真斗の舌を捕まえようとするかのように亜希の舌が縦横無尽に真斗の口で暴れる。
「んっ……ふんっ……んぐっ……」
 熱い息を漏らしながら二人は舌を絡めた。
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「んんっ……んんっ……」 
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 亜希が跪いて、真斗のズボンをトランクスと一緒にずり下ろした。
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 右手で陰茎を扱きながら、亜希が亀頭に軽くキスをする。
 真斗は、びくんと肉体を反応させてしまう。
 亜希は真斗の表情を窺いながら舌を伸ばして亀頭に触れた。
「ああっ!」 
 真斗は高い声を上げてしまう。
 亜希は首を傾けて、ハーモニカを吹くように唇で肉棒を辿った。
 根元に達すると、陰嚢を唇で含む。
(ああっ……気持ちいいっ!)
 今まで体験したことのない刺激に、真斗は下腹部を震わせた。
 亜希が舌を躍らせるようにして、肉棒の先まで舐め上げてくる。
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「あっ……はあっ!」 
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 頭を前後させながら真斗の表情をちらりと窺う亜希の瞳が卑猥だった。
「んっ……ふんっ……じゅぽっ……んぐっ!」
 鼻息を漏らし、喉の奥で呻きながら、亜希が真斗に奉仕している。
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 亜希とセックスすれば、沙希の影も薄れていくのではないか、とぼんやり思う。
「あ……亜希さん……で、射精そうだっ!」 
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 亜希は首を振りながら上目遣いで真斗の表情をちらりと見る。
 ぐっちゅっ、じゅぽっ、と淫猥な音が口から漏れていた。
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 下腹部に蠢く射精欲を真斗は必死に抑え込む。このままでは亜希の口の中で爆ぜてしまいそうだ。
 髪を振り乱しながら激しく口で刺激してくる亜希。
「あっ、ダメだっ! 射精るううっ!」
 限界を越え、真斗が陰茎をびくんびくんと痙攣させて亜希の喉に向かって情欲を解き放った。
 びゅるっ、びゅるるるっ、と連続して精液が放たれる。
 真斗は顎を反らし、大きく口を開けて目が回りそうな快感の波を全身で感じた。
(ああっ……気持ちいいっ!)
 亜希は真斗の肉棒を深く咥え込んだまま、精液を受け止めている。
 唇からは涎が垂れていた。
 射精が治まると、亜希がゆっくりと唇を肉棒から抜いた。
 にゅぷっ、と唾液と精液にまみれた亀頭が現れた。亀頭と亜希の唇の間には幾筋もの糸が引いていた。
 亜希は頬を軽く膨らませている。真斗の精液を含んでいるのだろう。
 真斗の眼を見ながら、亜希は顎を突き出すようにして口を少し開ける。
 口内には白い精液がたっぷりだ。
 亜希は口を閉じると立ち上がり、いきなり真斗に唇を押し付けてくる。
「……!」 
 真斗の叫びは亜希に塞がれた。唇を割って亜希の舌とともに、どろりとした精液が真斗の口内に流しこまれた。妙な苦みを舌で感じる。
 必死に抵抗する真斗に亜希は唇を押し付けるようにして離さない。
 口内に自分の精液が満ちて来た真斗は、堪らず亜希を突き飛ばした。
「うっ……げええっ!」
 込み上げてくる嘔吐感を抑え切れず、真斗は自分の精液を床に吐き散らした。
「ああっ、何で出しちゃうかな……」
 涙目で喘ぐ真斗を唇の端に白い液をつけた亜希が見つめる。
「自分はヒトの口に平気で汁を注いだくせに……」
 突然の行為に反射的に反応してしまったが、亜希の言う通り真斗が精液を吐いたのは身勝手だった。
「ごめん……突然でびっくりしちゃって……」 
 真斗はベッドサイドにあったボックスティッシュを手に取り、床に散った白濁液を拭き取った。
「私に飲んでもらえると思った?」
 亜希が床に四つん這いになって処理をしている真斗を見下ろしている。
 真斗は言葉が出ない。
 ふっ、と微笑むと亜希はパジャマの上着のボタンを外し始めた。
 黒いブラジャーに包まれた形のよい乳房が現れる。
 亜希は何のためらいもなくズボンも下ろす。
 下着だけの姿になり、亜希は真斗を見下ろしていた。
 均整のとれた素晴らしいプロポーションだ。
 大量の精液を放ったのにもかかわらず、真斗のペニスは既に硬度を取り戻していた。
 真斗は立ち上がり、反り返った陰茎を押し付けるように亜希を抱きしめた。
 至近距離で亜希と見つめ合い、唇を押し付ける。
 精液の生臭い匂いが鼻を突いたが、かまわず舌を絡めた。
 背中に回した手でブラジャーのホックを外す。
 亜希の生乳の柔らかい感触が胸に当たる。
 右手をパンティに滑り込ませ、尻肉を揉んだ。
「んっ……ふんっ!」 
 亜希が肉体をくねらせながら喉の奥で呻く。
 真斗がパンティを丸めるように下ろしていくと、亜希が足を抜いた。
 パンティが床に落ちると、真斗は唇を吸いながら、そっと亜希をベッドに寝かせた。
 上着とTシャツを脱いで全裸になった真斗は、亜希を見下ろす。
 形の良い乳房は綺麗な円形を保っていた。
 真斗はゆっくりと亜希に肉体を重ねる。
 唇を吸いながら柔らかい乳房を掴んだ。
(女って、柔らかいんだ……)
 初めて触れた生の女体に真斗の胸が昂った。
(俺、亜希さんに、チンコ、ハメるんだ……)
 真斗は沙希とセックスをしたかった。幼馴染で付き合いが長く、親しくなりすぎて沙希に愛を告白するのに照れてしまった。
 転校生の智也がその隙をついて沙希を奪い、すぐにハメてしまった。
 失意の真斗は、自分がセックスできる時は永遠に来ないのではないかと思いながら、智也にハメられている沙希を妄想してオナニーばかりしていた。
 新しい家族ができ、新しい姉である亜希と裸で絡み合っている。
 まだ新しい生活が始まったばかりで、お互いをそんなに理解しているわけではない。
 だが、こうして裸で抱き合ってしまっている。
 血がつながっていないとはいえ、家族でセックスをしようとしている。
 真斗は湧き上がる淫欲を抑えようとは思わない。心の奥底で真斗を苛んでいるハメられた沙希の映像を上書きするために、亜希を貫く必要があった。
「あっ……はっ……ふんっ!」
 お椀型の乳房を揉み込まれて、亜希は切なげな息を漏らしている。
 今すぐにでも亜希にペニスを挿し込みたい欲求が湧いてはいる。
 だが、あまりにもがっつき過ぎるのもどうかと思うし、もっと女の肉体を堪能したいとも思う。
 乳首を唇に含んでみた。幼い頃、自分も母の乳首を吸っていたのだろうか、と真斗は亡き母に思いを馳せる。
「あんっ……いいっ!」
 亜希が両手を真斗の頭に回して喘いでいる。
 真斗は乳房を掴んでいた右手を外し、ゆっくりと亜希の股間に伸ばした。
 恐る恐る鼠径部をなぞり、陰唇に指を当てた。指先に滑りを感じる。
「あっ……はっ……」
 指を入れると亜希が切なげな息を漏らした。
 初めて触れた女性器の温かい滑りを感じた真斗は、硬くなった肉棒をすぐにでも挿し込みたい衝動に囚われた。
 女性は感じると愛液を湧かせると言う。どの程度まで濡れれば受け入れOKになるのか真斗には分からない。
 ここは焦らず、亜希の反応を見るしかない。
 敏感だとされるクリトリスに触れてみる。亜希は無反応だ。
 しばらく指の腹で敏感な肉芽を弄っていると、亜希の呼吸がだんだん濃く深く変化してきた。
「あっ……そこっ……」
 切なげな息を漏らし、亜希は腰をよじった。
 真斗の拙い愛撫でも感じてくれているらしい。
 一定のリズムで真斗は亜希のクリトリスを刺激する。
「あんっ……はあっ!」
 真斗は亜希の下腹部に移動して、股間に顔を近づけた。
 暗闇の中ではっきりとは見えなかったが、陰唇が濡れているのがカーテンから漏れる薄明かりでわかる。
 先ほど指で刺激していた肉芽に舌をつけた。
「あっはあんっ♡」
 亜希がびくん、と腰を震わせた。
 ストローを吸うように唇で肉芽を吸い込んでみる。
「やあんっ!」
 れろれろと舌で嬲る。
「ああっ……いいっ!」
 真斗の頭を両手で掴み、亜希は自分の股間に引き寄せるように腰を振った。
 舌を使いながら、指を二本陰唇に挿し込んでみる。
「あっ、あっ……ううんっ!」
 女が真斗の責めで感じて肉体をくねらせている。真斗の自尊心がくすぐられた。
「ああんっ、真斗っ……もう……挿入れてっ!」
 亜希の方からペニスをねだってきた。
 これで心置きなくハメられる。
 真斗は上体を起こして亜希の股間に腰を入れた。
 結合への期待で真斗の剛直は猛々しく反り上がり、鈴口からは大量の先走り液が溢れていた。
 すっかり亜希の肉体に夢中になって忘れていたが、ここに来て真斗は避妊のことに思い至る。
「コンドーム、忘れてた……」
 これから繋がろうと盛り上がったところで、なんとも間の抜けた口調で真斗は尋ねる。
 ベッドで蕩けている亜希を置いて、自分の部屋に取りに行っていいものか、と真斗は思うが、このまま行為に及ぶわけにもいかない。
「今日は、そのまま挿入れて……」
 潤んだ瞳で亜希が呟いた。
「えっ、いいの?」
 真斗が尋ねると亜希は頷いた。今日は安全な日だということだろう。
 初めてのセックスで、生挿入できる。真斗の全身が期待と悦びで震える。
 硬直した肉棒に手を添え、亀頭を陰唇に当ててみた。
 正直、入り口がわからない。腰を前に突き出すが、なかなか挿入っていかない。
(あれっ……どこだ?)
 真斗が戸惑っていると、亜希の指が肉棒に添えられ、膣口に導いてくれた。
 にゅぷっ、と亀頭が呑み込まれる。そのまま腰を進めていくと、肉棒全体が温かい滑りに包まれた。
 ペニスだけ温泉に浸かっているような感覚だ。
「あっ、ああっ……ふうんっ!」 
 にゅるっ、と肉棒が亜希の膣内に吸い込まれ、最奥に達した。
 真斗は首を下げて二人の結合部を見た。
 陰毛同士が擦り合わされている恥骨の辺りから、小刻みな震えが伝わってくる。
(亜希さんと……繋がっている!)
 じわじわと陰茎の根元が疼いていた。暗闇に眼が慣れてきたのか、真斗の下で亜希が小刻みに震えているのがわかる。
「動いて……いいよ……」
 亜希が言う。だがこのまま腰を振ったら、下腹部の疼きが決壊してしまいそうだった。
「どうした? 真斗……」
「動いたら、射精ちゃいそう……」
 正直に現状を報告する。
 智也が沙希をイカせたように抽送することなど、できそうもない。
 沙希を盗られた劣等感と敗北感が真斗を、別の女性と繋がっている今でも苛んでいる。
「とりあえず、射精しちゃえば?」
 亜希が呟く。
「うん……」
 真斗は亜希のさりげない言葉に目頭が熱くなるのを感じた。
 亜希と繋がっているのに、沙希のことを考えてしまった自分を恥じた。
 真斗はゆっくりと肉棒を引いた。真斗を逃すまいと膣襞が絡みついてくるのを感じる。
 亀頭が抜ける直前で止め、ずん、と腰を打ち付けた。
「……あんっ!」
 沙希の影を振り払うように、真斗はさらに強く亜希を突いた。
「あっ、あっ、あっ、ああんっ!」
 真斗は抽送の速度を上げる。下腹部の疼きを抑え込んで、亜希を責めた。
 真斗の下で、亜希が肉体をくねらせている。綺麗な形の乳房が真斗の抽送に合わせて、ぷるんぷるんと踊っていた。
「あっ、はあんっ……真斗っ……!」
 亜希が真斗の腰に両脚を絡めてクロスさせた。密着感が強まる。
(あれっ?)
 真斗は腰を振りながら、下腹部の疼きを爆ぜることなく抑え込めていることに気づいた。
 オナニーしか経験がなかった真斗が、初めてのセックスで実際の女体を体感している。
 手で扱く乾いた刺激とは違い、膣内で愛液と膣襞に包まれた刺激は別次元の快感だ。
「あんっ……うんっ……あっ、あっ、はあんっ!」
 亜希の腰が、びくんびくん、と震えた。
 同時に膣壁が肉棒をきゅっ、と締め付ける。
 じわあっ、と射精欲が昂ってきた。これ以上は我慢できそうにない。
「やんっ……いっ、いいっ!」
 激しく真斗に貫かれながら、腰を浮かせる亜希。
「あっ……イ、イクイクイクっ!」
 亜希が絶頂を超えると同時に、真斗は溜め込んだ情欲を解き放った。
 びゅるっ、びゅるるるっ、びゅるるるっ……
 亜希の子宮に真斗の精液が注ぎ込まれて行く。
 二人とも口を大きく開けて、全身を駆け巡る快感に浸っている。
 こんなに精液が出るんだ、と不安になるくらい真斗の射精は続く。
 荒い息で呻いていた亜希が両手を伸ばして真斗の首にかけ、上体を起こして唇をつけてきた。
「んっ……ふんっ……れろっ……」
 荒々しく舌を絡めてきた亜希。上下の口で繋がった一体感で真斗の胸が震えた。
「真斗、ほんとに童貞?」
 ベッドで横になった亜希が悪戯っぽい眼で真斗の胸をつついた。
 悪い気はしない。初めてのセックスで、相手の女性を絶頂に導くことができた。
 男としての自尊心が満たされたことで、沙希との関係を壊したことに対する負い目のような感覚が薄れていた。
 亜希とは衝動的に交わってしまった。告白もなく、恋愛感情もない。
 亜希の気まぐれに付き合わされただけかもしれない。一度セックスしたからって、亜希に執着しないように、と真斗は自分を戒める。
 童貞を捨てたことで、気持ちに余裕ができた気がする。
 大学で、他の女性と新たな出会いがあるに違いない。
 そんなことを考えながら、裸のまま真斗の胸に顔を乗せて寝息を立て始めた亜希を見る。
 セックスの後の心地良い疲労感と、初めて女性と交わった高揚感で、真斗は眼が冴えていた。