第百二十話 アジト襲撃
ー/ー アレクたちユニコーン小隊は、編隊を組んでキャスパーシティの上空を飛び、郊外にある解放戦線のアジトとみられる農家を目指す。
ルイーゼが伝声管でアレクに伝える。
「もうすぐ目標の農家よ!」
アレクたちの目の前に、小高い丘の上に建つ農家の廃屋と石造りのサイロが見えてくる。
アレクは仲間たちに指示を出す。
「目標の周囲は、開けた草原だ。全機、目標手前の草原に着陸! 農家に突入する!」
ルイーゼが手旗信号で僚機に伝える。
アレクたちユニコーン小隊は、滑空しながら綺麗に着陸すると、飛空艇から飛び降りて農家の廃屋前に小走りで集まり、隊列を整え陣形を組む。
前衛のアレクとアルが窓や玄関から農家の廃屋の中を覗き込み、建物の中の様子を伺う。
アレクは、慎重に様子を伺う。
「人の気配がしない……? 解放戦線の者たちは、どこだ?」
エルザも農家の中を覗き込んで、ぼやく。
「……なぁんだ。ハズレかぁ~」
トゥルムも農家の中を覗き、口を開く。
「……空き家というより、長い間、人が住んでいない廃屋だな」
ルイーゼがアレクとアルに声を掛ける。
「アレク、アル。……これ見て。最近、付けられたものよ」
斥候の技能に長けたルイーゼが指差す地面には、複数の人の足跡があった。
ルイーゼが地面の足跡をたどると、足跡は農家の玄関から、廃屋の近くに建つ農業用サイロの入口まで続いていた。
アレクはサイロを睨みながら呟く。
「あれは……農業用サイロ?」
ナタリーは答える。
「そうよ。牧草とか、保存しておく建物ね」
ナディアが冗談を口にする。
「敵もいなかったことだし。……みんなで、干し草のベッドでお昼寝しましょうか」
エルザも同意する。
「それ、名案! アレクの隣は、私の場所ね!」
ドミトリーがアレクの傍にやって来て尋ねる。
「どうした、隊長? 農家に敵はいなかったのか? ハズレでも、信号弾を上げなければならない」
アレクは、ルイーゼが指し示した地面を調べながら、答える。
「……ドミトリー。最近、付けられた人の足跡が、農家からあのサイロに続いているんだ」
アレクの言葉を聞いたアルも口を開く。
「そういえば、この農家はあちこちボロボロなのに、あのサイロはドアも新しいぞ? ……なんか怪しいな」
アレクはアルの意見に同意する。
「……オレも同意見だ。信号弾を上げるのは、向こうのサイロを調べてからにしよう」
ルイーゼがサイロの周囲を一周して調べる。
「石造りで窓は無いし、通気口は屋根の近くね。……外から中の様子は判らないわ」
アレクは口を開く。
「……中に入るしかないな」
アレクたちユニコーン小隊は、サイロの入り口前に集まり、再び陣形を組む。
アレクはルイーゼに指示を出す。
「ルイーゼ。ドアを開錠して」
「判ったわ」
ルイーゼは屈んでサイロのドアの鍵穴を調べ、鍵を開ける。
「空いたわ。良いわよ」
アレクが号令を掛ける。
「行くぞ!」
ルイーゼがサイロのドアを開け、アレクたちは一斉にサイロの中に突入する。
突入したアレクたちの前には、解放戦線の男たちがいた。
アレクが叫ぶ。
「バレンシュテット帝国軍だ! 皇帝陛下の命により、お前達、全員を逮捕する! 大人しく武器を捨てて、投降しろ!」
アレクの前にいる男たちが叫ぶ。
「帝国軍!?」
「アジトがバレたのか!」
「クソッ!」
解放戦線の男たちは、こん棒や短剣を手に取ると、アレクたちに向けて構える。
アレクは、サイロの中に入った小隊に号令を掛ける。
「Präsentiert das Schild!!」
(盾を構えろ!)
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが横一列横隊で並び、盾を構える。
戦闘態勢を取るアレクたちに解放戦線の男たちは怯む。
アレクが続ける。
「Hinein!!」
(突っ込め!)
アレクたちユニコーン小隊は、盾を構えたまま、男たちに向かって突撃する。
小隊の前衛四人は、構えた盾で男たちに激突する。
「なっ!?」
「グハッ!」
アレクたちに盾でどつかれた男たちは、嗚咽を漏らす。
アレクが号令を掛ける。
「Attacke!!」
(攻撃!)
ユニコーン小隊の前衛四人は、一斉に盾で押して男たちの体勢を崩すと、武器で攻撃する。
アレクとエルザは、次々と目の前の男の足を剣で斬り付け、アルとトゥルムは、解放戦線の男の太腿を斧槍と三叉槍で突き刺していく。
「ぐぁああああ!」
「うぁあああ!」
攻撃された解放戦線の男たちは、悲鳴を上げ床に倒れる。
悲鳴と騒音を聞きつけ、サイロの二階から新たな解放戦線の男が現れて叫ぶ。
「敵だ! 帝国軍の襲撃だぁ!」
ルイーゼは弓矢を番えて叫んだ男の肩を射抜くと、男は悲鳴を上げ、肩を押さえながら蹲る。
アレクは号令を掛ける。
「行くぞ!」
「おおっ!」
ユニコーン小隊の前衛四人は、サイロの二階へ上がる階段を駆け上っていく。
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが階段を登り切ると、二階の倉庫区画には、火のついた松明を持った男が立っていた。
男の傍らには、蓋を開けて開封した状態の爆弾があった。
アレクたちの姿を見た男は、アレクたちを正面に見据えたまま、目を見開いて叫ぶ。
「帝国に死を! トラキアに栄光あれ!」
アレクは、松明を持った男と目が合う。
それは自らの死を受け入れた者の目であった。
アレクは必死に叫ぶ。
「盾だ! 全員、防御態勢を取れ!」
松明を持った男が火のついた松明の先を爆弾の中に突っ込み、轟音と共に爆弾が爆発する。
ルイーゼが伝声管でアレクに伝える。
「もうすぐ目標の農家よ!」
アレクたちの目の前に、小高い丘の上に建つ農家の廃屋と石造りのサイロが見えてくる。
アレクは仲間たちに指示を出す。
「目標の周囲は、開けた草原だ。全機、目標手前の草原に着陸! 農家に突入する!」
ルイーゼが手旗信号で僚機に伝える。
アレクたちユニコーン小隊は、滑空しながら綺麗に着陸すると、飛空艇から飛び降りて農家の廃屋前に小走りで集まり、隊列を整え陣形を組む。
前衛のアレクとアルが窓や玄関から農家の廃屋の中を覗き込み、建物の中の様子を伺う。
アレクは、慎重に様子を伺う。
「人の気配がしない……? 解放戦線の者たちは、どこだ?」
エルザも農家の中を覗き込んで、ぼやく。
「……なぁんだ。ハズレかぁ~」
トゥルムも農家の中を覗き、口を開く。
「……空き家というより、長い間、人が住んでいない廃屋だな」
ルイーゼがアレクとアルに声を掛ける。
「アレク、アル。……これ見て。最近、付けられたものよ」
斥候の技能に長けたルイーゼが指差す地面には、複数の人の足跡があった。
ルイーゼが地面の足跡をたどると、足跡は農家の玄関から、廃屋の近くに建つ農業用サイロの入口まで続いていた。
アレクはサイロを睨みながら呟く。
「あれは……農業用サイロ?」
ナタリーは答える。
「そうよ。牧草とか、保存しておく建物ね」
ナディアが冗談を口にする。
「敵もいなかったことだし。……みんなで、干し草のベッドでお昼寝しましょうか」
エルザも同意する。
「それ、名案! アレクの隣は、私の場所ね!」
ドミトリーがアレクの傍にやって来て尋ねる。
「どうした、隊長? 農家に敵はいなかったのか? ハズレでも、信号弾を上げなければならない」
アレクは、ルイーゼが指し示した地面を調べながら、答える。
「……ドミトリー。最近、付けられた人の足跡が、農家からあのサイロに続いているんだ」
アレクの言葉を聞いたアルも口を開く。
「そういえば、この農家はあちこちボロボロなのに、あのサイロはドアも新しいぞ? ……なんか怪しいな」
アレクはアルの意見に同意する。
「……オレも同意見だ。信号弾を上げるのは、向こうのサイロを調べてからにしよう」
ルイーゼがサイロの周囲を一周して調べる。
「石造りで窓は無いし、通気口は屋根の近くね。……外から中の様子は判らないわ」
アレクは口を開く。
「……中に入るしかないな」
アレクたちユニコーン小隊は、サイロの入り口前に集まり、再び陣形を組む。
アレクはルイーゼに指示を出す。
「ルイーゼ。ドアを開錠して」
「判ったわ」
ルイーゼは屈んでサイロのドアの鍵穴を調べ、鍵を開ける。
「空いたわ。良いわよ」
アレクが号令を掛ける。
「行くぞ!」
ルイーゼがサイロのドアを開け、アレクたちは一斉にサイロの中に突入する。
突入したアレクたちの前には、解放戦線の男たちがいた。
アレクが叫ぶ。
「バレンシュテット帝国軍だ! 皇帝陛下の命により、お前達、全員を逮捕する! 大人しく武器を捨てて、投降しろ!」
アレクの前にいる男たちが叫ぶ。
「帝国軍!?」
「アジトがバレたのか!」
「クソッ!」
解放戦線の男たちは、こん棒や短剣を手に取ると、アレクたちに向けて構える。
アレクは、サイロの中に入った小隊に号令を掛ける。
「Präsentiert das Schild!!」
(盾を構えろ!)
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが横一列横隊で並び、盾を構える。
戦闘態勢を取るアレクたちに解放戦線の男たちは怯む。
アレクが続ける。
「Hinein!!」
(突っ込め!)
アレクたちユニコーン小隊は、盾を構えたまま、男たちに向かって突撃する。
小隊の前衛四人は、構えた盾で男たちに激突する。
「なっ!?」
「グハッ!」
アレクたちに盾でどつかれた男たちは、嗚咽を漏らす。
アレクが号令を掛ける。
「Attacke!!」
(攻撃!)
ユニコーン小隊の前衛四人は、一斉に盾で押して男たちの体勢を崩すと、武器で攻撃する。
アレクとエルザは、次々と目の前の男の足を剣で斬り付け、アルとトゥルムは、解放戦線の男の太腿を斧槍と三叉槍で突き刺していく。
「ぐぁああああ!」
「うぁあああ!」
攻撃された解放戦線の男たちは、悲鳴を上げ床に倒れる。
悲鳴と騒音を聞きつけ、サイロの二階から新たな解放戦線の男が現れて叫ぶ。
「敵だ! 帝国軍の襲撃だぁ!」
ルイーゼは弓矢を番えて叫んだ男の肩を射抜くと、男は悲鳴を上げ、肩を押さえながら蹲る。
アレクは号令を掛ける。
「行くぞ!」
「おおっ!」
ユニコーン小隊の前衛四人は、サイロの二階へ上がる階段を駆け上っていく。
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが階段を登り切ると、二階の倉庫区画には、火のついた松明を持った男が立っていた。
男の傍らには、蓋を開けて開封した状態の爆弾があった。
アレクたちの姿を見た男は、アレクたちを正面に見据えたまま、目を見開いて叫ぶ。
「帝国に死を! トラキアに栄光あれ!」
アレクは、松明を持った男と目が合う。
それは自らの死を受け入れた者の目であった。
アレクは必死に叫ぶ。
「盾だ! 全員、防御態勢を取れ!」
松明を持った男が火のついた松明の先を爆弾の中に突っ込み、轟音と共に爆弾が爆発する。
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ルイーゼが伝声管でアレクに伝える。
「もうすぐ目標の農家よ!」
アレクたちの目の前に、小高い丘の上に建つ農家の廃屋と石造りのサイロが見えてくる。
アレクは仲間たちに指示を出す。
「目標の周囲は、開けた草原だ。全機、目標手前の草原に着陸! 農家に突入する!」
ルイーゼが手旗信号で僚機に伝える。
アレクたちユニコーン小隊は、滑空しながら綺麗に着陸すると、飛空艇から飛び降りて農家の廃屋前に小走りで集まり、隊列を整え陣形を組む。
前衛のアレクとアルが窓や玄関から農家の廃屋の中を覗き込み、建物の中の様子を伺う。
アレクは、慎重に様子を伺う。
「人の気配がしない……? 解放戦線の者たちは、どこだ?」
エルザも農家の中を覗き込んで、ぼやく。
「……なぁんだ。ハズレかぁ~」
トゥルムも農家の中を覗き、口を開く。
「……空き家というより、長い間、人が住んでいない廃屋だな」
ルイーゼがアレクとアルに声を掛ける。
「アレク、アル。……これ見て。最近、付けられたものよ」
斥候の|技能《スキル》に長けたルイーゼが指差す地面には、複数の人の足跡があった。
ルイーゼが地面の足跡をたどると、足跡は農家の玄関から、廃屋の近くに建つ農業用サイロの入口まで続いていた。
アレクはサイロを睨みながら呟く。
「あれは……農業用サイロ?」
ナタリーは答える。
「そうよ。牧草とか、保存しておく建物ね」
ナディアが冗談を口にする。
「敵もいなかったことだし。……みんなで、干し草のベッドでお昼寝しましょうか」
エルザも同意する。
「それ、名案! アレクの隣は、私の場所ね!」
ドミトリーがアレクの傍にやって来て尋ねる。
「どうした、隊長? 農家に敵はいなかったのか? ハズレでも、信号弾を上げなければならない」
アレクは、ルイーゼが指し示した地面を調べながら、答える。
「……ドミトリー。最近、付けられた人の足跡が、農家からあのサイロに続いているんだ」
アレクの言葉を聞いたアルも口を開く。
「そういえば、この農家はあちこちボロボロなのに、あのサイロはドアも新しいぞ? ……なんか怪しいな」
アレクはアルの意見に同意する。
「……オレも同意見だ。信号弾を上げるのは、向こうのサイロを調べてからにしよう」
ルイーゼがサイロの周囲を一周して調べる。
「石造りで窓は無いし、通気口は屋根の近くね。……外から中の様子は判らないわ」
アレクは口を開く。
「……中に入るしかないな」
アレクたちユニコーン小隊は、サイロの入り口前に集まり、再び陣形を組む。
アレクはルイーゼに指示を出す。
「ルイーゼ。ドアを開錠して」
「判ったわ」
ルイーゼは屈んでサイロのドアの鍵穴を調べ、鍵を開ける。
「空いたわ。良いわよ」
アレクが号令を掛ける。
「行くぞ!」
ルイーゼがサイロのドアを開け、アレクたちは一斉にサイロの中に突入する。
突入したアレクたちの前には、解放戦線の男たちがいた。
アレクが叫ぶ。
「バレンシュテット帝国軍だ! 皇帝陛下の命により、お前達、全員を逮捕する! 大人しく武器を捨てて、投降しろ!」
アレクの前にいる男たちが叫ぶ。
「帝国軍!?」
「アジトがバレたのか!」
「クソッ!」
解放戦線の男たちは、こん棒や短剣を手に取ると、アレクたちに向けて構える。
アレクは、サイロの中に入った小隊に号令を掛ける。
「|Präsen《プレツェン》|tiert《ティア―ト》 |das《ダス》 |Schild《シード》!!」
(盾を構えろ!)
(盾を構えろ!)
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが横一列横隊で並び、盾を構える。
戦闘態勢を取るアレクたちに解放戦線の男たちは怯む。
アレクが続ける。
「|Hinein《ヒンナイン》!!」
(突っ込め!)
(突っ込め!)
アレクたちユニコーン小隊は、盾を構えたまま、男たちに向かって突撃する。
小隊の前衛四人は、構えた盾で男たちに激突する。
「なっ!?」
「グハッ!」
アレクたちに盾でどつかれた男たちは、嗚咽を漏らす。
アレクが号令を掛ける。
「|Attacke《アタッケ》!!」
(攻撃!)
(攻撃!)
ユニコーン小隊の前衛四人は、一斉に盾で押して男たちの体勢を崩すと、武器で攻撃する。
アレクとエルザは、次々と目の前の男の足を剣で斬り付け、アルとトゥルムは、解放戦線の男の太腿を|斧槍《ハルバード》と|三叉槍《トライデント》で突き刺していく。
「ぐぁああああ!」
「うぁあああ!」
攻撃された解放戦線の男たちは、悲鳴を上げ床に倒れる。
悲鳴と騒音を聞きつけ、サイロの二階から新たな解放戦線の男が現れて叫ぶ。
「敵だ! 帝国軍の襲撃だぁ!」
ルイーゼは弓矢を番えて叫んだ男の肩を射抜くと、男は悲鳴を上げ、肩を押さえながら蹲る。
アレクは号令を掛ける。
「行くぞ!」
「おおっ!」
ユニコーン小隊の前衛四人は、サイロの二階へ上がる階段を駆け上っていく。
ユニコーン小隊の前衛四人アレク、アル、トゥルム、エルザが階段を登り切ると、二階の倉庫区画には、火のついた松明を持った男が立っていた。
男の傍らには、蓋を開けて開封した状態の爆弾があった。
アレクたちの姿を見た男は、アレクたちを正面に見据えたまま、目を見開いて叫ぶ。
「帝国に死を! トラキアに栄光あれ!」
アレクは、松明を持った男と目が合う。
それは自らの死を受け入れた者の目であった。
アレクは必死に叫ぶ。
「盾だ! 全員、防御態勢を取れ!」
松明を持った男が火のついた松明の先を爆弾の中に突っ込み、轟音と共に爆弾が爆発する。