第百十一話 生きている実感
ー/ー--翌朝、早朝。
帝都の皇宮併設の飛行場から飛行空母ユニコーン・ゼロは離陸し、ヨーイチ男爵領の州都キャスパーシティに進路を向ける。
アレクたちは、飛行空母ユニコーン・ゼロでの快適な生活を満喫していた。
アレクは自室のベッドで目覚めると、傍らで眠るルイーゼの寝顔を眺める。
アレクは、自分の腕枕で穏やかな寝息を立てるルイーゼの顔に掛かっている髪を指先で除けると、キスしてルイーゼを起こす。
「んんっ……」
ルイーゼは、想い人のキスで目覚めたことに安堵してアレクに尋ねる。
「……もう、朝なの?」
「そうだよ。良く寝てたね」
「ええ」
ルイーゼは、昨夜、アレクに抱かれて何度も性的絶頂に達し、その腕の中、至福の中で眠りに着き、熟睡していた。
ルイーゼの柔肌と寝起きの可愛らしい仕草がアレクの欲情を刺激する。
アレクはルイーゼにキスすると、胸を揉み、口で吸う。
ルイーゼは、上目遣いにアレクに抗議する。
「んっ……。あん……。朝からえっちなんだから」
アレクは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「まだ、朝早いから……。一回するだけの時間はあるよ」
ルイーゼは照れながら答える。
「もぅ……」
アレクとの朝の睦事を終えたルイーゼが浴場へ向かうと、脱衣所でユニコーン小隊の他の三人と顔を合わせる。
エルザは、入浴道具を小脇に抱え、両手を腰に付けると覗き込むようにルイーゼに尋ねる。
「おやおや~? 第一夫人様は、朝からお楽しみだったようですね~?」
ルイーゼは、ギクリとしてエルザに尋ねる。
「ど、どうして判るの? そんなこと?」
エルザは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「身体、汗ばんでいるし。髪、乱れているわよ」
「えっ!? そう?」
ルイーゼは、慌てて髪を撫でて取り繕う。
エルザとナディアが両手で怪しい構えを見せながらルイーゼに詰め寄る。
「ルイ~ゼ~」
詰め寄って来る二人に、ルイーゼはたじろいで後退りする。
「えっ!? ええっ!?」
次の瞬間、エルザとナディアが、ルイーゼをくすぐる。
ルイーゼは、くすぐる二人に抗議する。
「あははは! 止めて! 止めて! くすぐったい!」
エルザがルイーゼに告げる。
「朝からアレクの立派なオチ●●ンを咥えこんで、突かれまくって、イカされまくってきたんでしょ! 自分一人だけ味わってスッキリした顔して! ズルい! ズルい! ズルい! 独り占めの罰よ!」
ナディアもルイーゼに告げる。
「アレクを誘惑しているのは、このプルンプルンのおっ●い? それとも、お肉が詰まったこのお尻? ……可愛い顔して、こんなにイヤらしい身体しているんだから!」
女の子たち三人でじゃれていると、二人の美女が浴場から脱衣所に出てくる。
「……若い子は、朝から元気ね」
エリシスの声であった。
浴場から脱衣所に出て来たのは、帝国四魔将のエリシス伯爵とその副官のリリーであった。
ルイーゼが口を開く。
「……エリシス伯爵」
エルザとナディアも二人が現れたことに驚いてルイーゼへの悪戯を止める。
ユニコーン小隊の四人の女の子は、畏まってエリシスとリリーに挨拶する。
「おはようございます」
エリシスとリリーは、笑顔で四人に答える。
「おはよう」
エリシスとリリーの二人の美女は、どちらも豊かな肢体を露にしたところで、微塵も躊躇いなど無く、入浴で濡れた身体をバスタオルで拭き始める。
エルザが恐る恐るエリシスに尋ねる。
「あの……、お尋ねしても、宜しいですか?」
エリシスが答える。
「どうしたの?」
「お二人は、その……不死者ですよね?」
エリシスは笑顔で答える。
「……驚くのも無理ないわね。そう。私達は不死者。私は、不死王で、リリーは、真祖吸血鬼よ」
エルザが続ける。
「その、……不死者でも、お風呂に入るんですか?」
エリシスは、笑顔で答える。
「女なら、いつでも殿方に求められて抱かれても良いように、常に身綺麗にしておくものよ」
「なるほど……」
今度は、エリシスが小隊の四人の女の子に質問する。
「みんな、好きな人とか、恋人はいるの?」
エリシスからの質問に四人とも照れながら答える。
「……はい」
四人の答えを聞いたリリーは、ナタリーのほうを向いて告げる。
「貴女だけ、処女ね?」
リリーの問いにナタリーは、驚く。
「そんなこと、判るんですか!?」
リリーは、口元に軽く握った手を当てて微笑みながら答える。
「匂いで判るわよ。私は、真祖吸血鬼ですもの」
エリシスは、微笑みながら続ける。
「みんな、青春しているわね。羨ましいわ」
エリシスとリリーは、バスローブを羽織る。
「それじゃ、お先に失礼するわね」
エリシスは笑顔で四人にそう告げて手を振ると、二人は脱衣所を後にする。
ルイーゼが呟く。
「……二人とも大人の女ね」
エルザが同意する。
「そうね。あの色香は大人の女の色香ね」
ルイーゼとエルザが『大人の女性』である二人に一目置く一方で、ナタリーとナディアは二人に怯えていた。
ルイーゼがナタリーとナディアに尋ねる。
「どうしたの?」
ナタリーが答える。
「……二人から凄い魔力を感じたの。……押し潰されそうなくらい。魔導師なら判る。帝国魔法科学省長官のお父様を凌ぐ魔力よ。……あんなの、初めて。……怖い」
ナディアも答える。
「……あの二人からは、『生気』という物が全く感じられなかったわ。水の精霊達も怯えてる。……あの二人は、不死者の頂点。まさに『死そのもの』よ。……私も怖いわ」
エルザが場を取り繕う。
「ま、まぁ、あの二人は味方なんだし、みんな、肝が冷えたところで、お風呂で温まって来ましょ」
ルイーゼも同意する。
「そうね。行きましょう」
女の子たち四人は、脱衣所から浴場へ入って行った。
--時間を少し戻した昨夜。
ジカイラは、帝都からヨーイチ男爵領の州都キャスパーシティに向かうに当たり、妻のヒナを同行させていた。
ヒナは、ジカイラから同行するように伝えられると、自宅に居る子供達を友人のクリシュナに頼み、急いで荷造りしてジカイラに同行して飛行空母ユニコーン・ゼロに乗り込んでいた。
部屋に荷物を置いたヒナをジカイラは自分の部屋に呼ぶ。
ジカイラは、部屋に来たヒナにキスすると抱き上げてベッドへ連れて行く。
「ジカさん……」
ヒナは、ジカイラが自分を求めている事を察し、ジカイラの頭をその胸に抱く。
睦事が何時もより激しい事にヒナは違和感を覚えた。
睦事が終わり、汗で纏わりついた髪を両手で掻き揚げながら、ヒナがジカイラに尋ねる。
「ジカさん。今夜は激しかったけど、何かあったの?」
ヒナの質問にジカイラは、トボける。
「可愛い奥さんを抱きたくなったのさ……」
ヒナが微笑みながら答える。
「……嘘ばっかり。ジカさんが後背位でする時は、何か嫌な事があった時でしょ?」
ジカイラは、苦笑いする。
「……お見通しかよ?」
ヒナが笑顔で答える。
「当り前よ。ジカさんの妻だもん」
ヒナからの問いに、ジカイラはポツリポツリと話し始める。
「……エリシス伯爵とその副官のリリーさ。……オレは、マスタークラスの暗黒騎士になったってのに、あの二人には全く勝てる気がしねぇ。……あの二人の傍に居ると、『生きてる心地』がしなくてな」
ヒナが呟く。
「ジカさん……」
ジカイラが続ける。
「……同じ帝国四魔将のアキックス伯爵やヒマジン伯爵は、傍に居ても全然平気なんだが」
ヒナが答える。
「アキックス伯爵やヒマジン伯爵は、人間だから」
ジカイラが続ける。
「……そうだな。……オレは、お前を抱いて肌を合わせていると『生きている実感』がする。……オレは、きっと、剣では殺せない、あの二人の事が怖いんだろう」
ジカイラの言葉を聞いたヒナは、ジカイラの頬に両手で触れると、ジカイラの目を見て告げる。
「……ジカさん、大丈夫よ。私が傍に居るわ」
「ヒナ……」
ジカイラは、捨て子であり暗黒街で育った。
その過程で、本能的に身に迫る危険を嗅ぎ分け、遠ざける術を身に付けていた。
エリシスとリリーは、不死王と真祖吸血鬼。不死者の頂点に立つ存在であり、まさに歩く『死そのもの』であった。
エリシスとリリーの二人が傍に居るだけで、ジカイラの本能は『危険』だと察知し、ジカイラの神経を逆撫でしていた。
ヒナは、ジカイラと結婚してから、女の柔肌が男を慰め、奮い立たせる事を知っていた。
帝都の皇宮併設の飛行場から飛行空母ユニコーン・ゼロは離陸し、ヨーイチ男爵領の州都キャスパーシティに進路を向ける。
アレクたちは、飛行空母ユニコーン・ゼロでの快適な生活を満喫していた。
アレクは自室のベッドで目覚めると、傍らで眠るルイーゼの寝顔を眺める。
アレクは、自分の腕枕で穏やかな寝息を立てるルイーゼの顔に掛かっている髪を指先で除けると、キスしてルイーゼを起こす。
「んんっ……」
ルイーゼは、想い人のキスで目覚めたことに安堵してアレクに尋ねる。
「……もう、朝なの?」
「そうだよ。良く寝てたね」
「ええ」
ルイーゼは、昨夜、アレクに抱かれて何度も性的絶頂に達し、その腕の中、至福の中で眠りに着き、熟睡していた。
ルイーゼの柔肌と寝起きの可愛らしい仕草がアレクの欲情を刺激する。
アレクはルイーゼにキスすると、胸を揉み、口で吸う。
ルイーゼは、上目遣いにアレクに抗議する。
「んっ……。あん……。朝からえっちなんだから」
アレクは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「まだ、朝早いから……。一回するだけの時間はあるよ」
ルイーゼは照れながら答える。
「もぅ……」
アレクとの朝の睦事を終えたルイーゼが浴場へ向かうと、脱衣所でユニコーン小隊の他の三人と顔を合わせる。
エルザは、入浴道具を小脇に抱え、両手を腰に付けると覗き込むようにルイーゼに尋ねる。
「おやおや~? 第一夫人様は、朝からお楽しみだったようですね~?」
ルイーゼは、ギクリとしてエルザに尋ねる。
「ど、どうして判るの? そんなこと?」
エルザは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「身体、汗ばんでいるし。髪、乱れているわよ」
「えっ!? そう?」
ルイーゼは、慌てて髪を撫でて取り繕う。
エルザとナディアが両手で怪しい構えを見せながらルイーゼに詰め寄る。
「ルイ~ゼ~」
詰め寄って来る二人に、ルイーゼはたじろいで後退りする。
「えっ!? ええっ!?」
次の瞬間、エルザとナディアが、ルイーゼをくすぐる。
ルイーゼは、くすぐる二人に抗議する。
「あははは! 止めて! 止めて! くすぐったい!」
エルザがルイーゼに告げる。
「朝からアレクの立派なオチ●●ンを咥えこんで、突かれまくって、イカされまくってきたんでしょ! 自分一人だけ味わってスッキリした顔して! ズルい! ズルい! ズルい! 独り占めの罰よ!」
ナディアもルイーゼに告げる。
「アレクを誘惑しているのは、このプルンプルンのおっ●い? それとも、お肉が詰まったこのお尻? ……可愛い顔して、こんなにイヤらしい身体しているんだから!」
女の子たち三人でじゃれていると、二人の美女が浴場から脱衣所に出てくる。
「……若い子は、朝から元気ね」
エリシスの声であった。
浴場から脱衣所に出て来たのは、帝国四魔将のエリシス伯爵とその副官のリリーであった。
ルイーゼが口を開く。
「……エリシス伯爵」
エルザとナディアも二人が現れたことに驚いてルイーゼへの悪戯を止める。
ユニコーン小隊の四人の女の子は、畏まってエリシスとリリーに挨拶する。
「おはようございます」
エリシスとリリーは、笑顔で四人に答える。
「おはよう」
エリシスとリリーの二人の美女は、どちらも豊かな肢体を露にしたところで、微塵も躊躇いなど無く、入浴で濡れた身体をバスタオルで拭き始める。
エルザが恐る恐るエリシスに尋ねる。
「あの……、お尋ねしても、宜しいですか?」
エリシスが答える。
「どうしたの?」
「お二人は、その……不死者ですよね?」
エリシスは笑顔で答える。
「……驚くのも無理ないわね。そう。私達は不死者。私は、不死王で、リリーは、真祖吸血鬼よ」
エルザが続ける。
「その、……不死者でも、お風呂に入るんですか?」
エリシスは、笑顔で答える。
「女なら、いつでも殿方に求められて抱かれても良いように、常に身綺麗にしておくものよ」
「なるほど……」
今度は、エリシスが小隊の四人の女の子に質問する。
「みんな、好きな人とか、恋人はいるの?」
エリシスからの質問に四人とも照れながら答える。
「……はい」
四人の答えを聞いたリリーは、ナタリーのほうを向いて告げる。
「貴女だけ、処女ね?」
リリーの問いにナタリーは、驚く。
「そんなこと、判るんですか!?」
リリーは、口元に軽く握った手を当てて微笑みながら答える。
「匂いで判るわよ。私は、真祖吸血鬼ですもの」
エリシスは、微笑みながら続ける。
「みんな、青春しているわね。羨ましいわ」
エリシスとリリーは、バスローブを羽織る。
「それじゃ、お先に失礼するわね」
エリシスは笑顔で四人にそう告げて手を振ると、二人は脱衣所を後にする。
ルイーゼが呟く。
「……二人とも大人の女ね」
エルザが同意する。
「そうね。あの色香は大人の女の色香ね」
ルイーゼとエルザが『大人の女性』である二人に一目置く一方で、ナタリーとナディアは二人に怯えていた。
ルイーゼがナタリーとナディアに尋ねる。
「どうしたの?」
ナタリーが答える。
「……二人から凄い魔力を感じたの。……押し潰されそうなくらい。魔導師なら判る。帝国魔法科学省長官のお父様を凌ぐ魔力よ。……あんなの、初めて。……怖い」
ナディアも答える。
「……あの二人からは、『生気』という物が全く感じられなかったわ。水の精霊達も怯えてる。……あの二人は、不死者の頂点。まさに『死そのもの』よ。……私も怖いわ」
エルザが場を取り繕う。
「ま、まぁ、あの二人は味方なんだし、みんな、肝が冷えたところで、お風呂で温まって来ましょ」
ルイーゼも同意する。
「そうね。行きましょう」
女の子たち四人は、脱衣所から浴場へ入って行った。
--時間を少し戻した昨夜。
ジカイラは、帝都からヨーイチ男爵領の州都キャスパーシティに向かうに当たり、妻のヒナを同行させていた。
ヒナは、ジカイラから同行するように伝えられると、自宅に居る子供達を友人のクリシュナに頼み、急いで荷造りしてジカイラに同行して飛行空母ユニコーン・ゼロに乗り込んでいた。
部屋に荷物を置いたヒナをジカイラは自分の部屋に呼ぶ。
ジカイラは、部屋に来たヒナにキスすると抱き上げてベッドへ連れて行く。
「ジカさん……」
ヒナは、ジカイラが自分を求めている事を察し、ジカイラの頭をその胸に抱く。
睦事が何時もより激しい事にヒナは違和感を覚えた。
睦事が終わり、汗で纏わりついた髪を両手で掻き揚げながら、ヒナがジカイラに尋ねる。
「ジカさん。今夜は激しかったけど、何かあったの?」
ヒナの質問にジカイラは、トボける。
「可愛い奥さんを抱きたくなったのさ……」
ヒナが微笑みながら答える。
「……嘘ばっかり。ジカさんが後背位でする時は、何か嫌な事があった時でしょ?」
ジカイラは、苦笑いする。
「……お見通しかよ?」
ヒナが笑顔で答える。
「当り前よ。ジカさんの妻だもん」
ヒナからの問いに、ジカイラはポツリポツリと話し始める。
「……エリシス伯爵とその副官のリリーさ。……オレは、マスタークラスの暗黒騎士になったってのに、あの二人には全く勝てる気がしねぇ。……あの二人の傍に居ると、『生きてる心地』がしなくてな」
ヒナが呟く。
「ジカさん……」
ジカイラが続ける。
「……同じ帝国四魔将のアキックス伯爵やヒマジン伯爵は、傍に居ても全然平気なんだが」
ヒナが答える。
「アキックス伯爵やヒマジン伯爵は、人間だから」
ジカイラが続ける。
「……そうだな。……オレは、お前を抱いて肌を合わせていると『生きている実感』がする。……オレは、きっと、剣では殺せない、あの二人の事が怖いんだろう」
ジカイラの言葉を聞いたヒナは、ジカイラの頬に両手で触れると、ジカイラの目を見て告げる。
「……ジカさん、大丈夫よ。私が傍に居るわ」
「ヒナ……」
ジカイラは、捨て子であり暗黒街で育った。
その過程で、本能的に身に迫る危険を嗅ぎ分け、遠ざける術を身に付けていた。
エリシスとリリーは、不死王と真祖吸血鬼。不死者の頂点に立つ存在であり、まさに歩く『死そのもの』であった。
エリシスとリリーの二人が傍に居るだけで、ジカイラの本能は『危険』だと察知し、ジカイラの神経を逆撫でしていた。
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アレクたちは、飛行空母ユニコーン・ゼロでの快適な生活を満喫していた。
アレクは自室のベッドで目覚めると、傍らで眠るルイーゼの寝顔を眺める。
アレクは、自分の腕枕で穏やかな寝息を立てるルイーゼの顔に掛かっている髪を指先で除けると、キスしてルイーゼを起こす。
「んんっ……」
ルイーゼは、想い人のキスで目覚めたことに安堵してアレクに尋ねる。
「……もう、朝なの?」
「そうだよ。良く寝てたね」
「ええ」
ルイーゼは、昨夜、アレクに抱かれて何度も性的絶頂に達し、その腕の中、至福の中で眠りに着き、熟睡していた。
ルイーゼの柔肌と寝起きの可愛らしい仕草がアレクの欲情を刺激する。
アレクはルイーゼにキスすると、胸を揉み、口で吸う。
ルイーゼは、上目遣いにアレクに抗議する。
「んっ……。あん……。朝からえっちなんだから」
アレクは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「まだ、朝早いから……。一回するだけの時間はあるよ」
ルイーゼは照れながら答える。
「もぅ……」
アレクとの朝の睦事を終えたルイーゼが浴場へ向かうと、脱衣所でユニコーン小隊の他の三人と顔を合わせる。
エルザは、入浴道具を小脇に抱え、両手を腰に付けると覗き込むようにルイーゼに尋ねる。
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「ど、どうして判るの? そんなこと?」
エルザは、ニヤけながらルイーゼに告げる。
「身体、汗ばんでいるし。髪、乱れているわよ」
「えっ!? そう?」
ルイーゼは、慌てて髪を撫でて取り繕う。
エルザとナディアが両手で怪しい構えを見せながらルイーゼに詰め寄る。
「ルイ~ゼ~」
詰め寄って来る二人に、ルイーゼはたじろいで後退りする。
「えっ!? ええっ!?」
次の瞬間、エルザとナディアが、ルイーゼをくすぐる。
ルイーゼは、くすぐる二人に抗議する。
「あははは! 止めて! 止めて! くすぐったい!」
エルザがルイーゼに告げる。
「朝からアレクの立派なオチ●●ンを咥えこんで、突かれまくって、イカされまくってきたんでしょ! 自分一人だけ味わってスッキリした顔して! ズルい! ズルい! ズルい! 独り占めの罰よ!」
ナディアもルイーゼに告げる。
「アレクを誘惑しているのは、このプルンプルンのおっ●い? それとも、お肉が詰まったこのお尻? ……可愛い顔して、こんなにイヤらしい身体しているんだから!」
女の子たち三人でじゃれていると、二人の美女が浴場から脱衣所に出てくる。
「……若い子は、朝から元気ね」
エリシスの声であった。
浴場から脱衣所に出て来たのは、帝国四魔将のエリシス伯爵とその副官のリリーであった。
ルイーゼが口を開く。
「……エリシス伯爵」
エルザとナディアも二人が現れたことに驚いてルイーゼへの悪戯を止める。
ユニコーン小隊の四人の女の子は、畏まってエリシスとリリーに挨拶する。
「おはようございます」
エリシスとリリーは、笑顔で四人に答える。
「おはよう」
エリシスとリリーの二人の美女は、どちらも豊かな肢体を露にしたところで、微塵も躊躇いなど無く、入浴で濡れた身体をバスタオルで拭き始める。
エルザが恐る恐るエリシスに尋ねる。
「あの……、お尋ねしても、宜しいですか?」
エリシスが答える。
「どうしたの?」
「お二人は、その……|不死者《アンデッド》ですよね?」
エリシスは笑顔で答える。
「……驚くのも無理ないわね。そう。私達は|不死者《アンデッド》。私は、|不死王《リッチー》で、リリーは、|真祖《トゥルー・》|吸血鬼《ヴァンパイア》よ」
エルザが続ける。
「その、……|不死者《アンデッド》でも、お風呂に入るんですか?」
エリシスは、笑顔で答える。
「女なら、いつでも殿方に求められて抱かれても良いように、常に身綺麗にしておくものよ」
「なるほど……」
今度は、エリシスが小隊の四人の女の子に質問する。
「みんな、好きな人とか、恋人はいるの?」
エリシスからの質問に四人とも照れながら答える。
「……はい」
四人の答えを聞いたリリーは、ナタリーのほうを向いて告げる。
「貴女だけ、|処女《ヴァージン》ね?」
リリーの問いにナタリーは、驚く。
「そんなこと、判るんですか!?」
リリーは、口元に軽く握った手を当てて微笑みながら答える。
「匂いで判るわよ。私は、|真祖《トゥルー・》|吸血鬼《ヴァンパイア》ですもの」
エリシスは、微笑みながら続ける。
「みんな、青春しているわね。羨ましいわ」
エリシスとリリーは、バスローブを羽織る。
「それじゃ、お先に失礼するわね」
エリシスは笑顔で四人にそう告げて手を振ると、二人は脱衣所を後にする。
ルイーゼが呟く。
「……二人とも大人の女ね」
エルザが同意する。
「そうね。あの色香は大人の女の色香ね」
ルイーゼとエルザが『大人の女性』である二人に一目置く一方で、ナタリーとナディアは二人に怯えていた。
ルイーゼがナタリーとナディアに尋ねる。
「どうしたの?」
ナタリーが答える。
「……二人から凄い魔力を感じたの。……押し潰されそうなくらい。|魔導師《ウィザード》なら判る。帝国魔法科学省長官のお父様を凌ぐ魔力よ。……あんなの、初めて。……怖い」
ナディアも答える。
「……あの二人からは、『生気』という物が全く感じられなかったわ。|水の精霊《ウンディーネ》達も怯えてる。……あの二人は、|不死者《アンデッド》の頂点。まさに『死そのもの』よ。……私も怖いわ」
エルザが場を取り繕う。
「ま、まぁ、あの二人は味方なんだし、みんな、肝が冷えたところで、お風呂で温まって来ましょ」
ルイーゼも同意する。
「そうね。行きましょう」
女の子たち四人は、脱衣所から浴場へ入って行った。
--時間を少し戻した昨夜。
ジカイラは、帝都からヨーイチ男爵領の州都キャスパーシティに向かうに当たり、妻のヒナを同行させていた。
ヒナは、ジカイラから同行するように伝えられると、自宅に居る子供達を友人のクリシュナに頼み、急いで荷造りしてジカイラに同行して飛行空母ユニコーン・ゼロに乗り込んでいた。
部屋に荷物を置いたヒナをジカイラは自分の部屋に呼ぶ。
ジカイラは、部屋に来たヒナにキスすると抱き上げてベッドへ連れて行く。
「ジカさん……」
ヒナは、ジカイラが自分を求めている事を察し、ジカイラの頭をその胸に抱く。
睦事が何時もより激しい事にヒナは違和感を覚えた。
睦事が終わり、汗で纏わりついた髪を両手で掻き揚げながら、ヒナがジカイラに尋ねる。
「ジカさん。今夜は激しかったけど、何かあったの?」
ヒナの質問にジカイラは、トボける。
「可愛い奥さんを抱きたくなったのさ……」
ヒナが微笑みながら答える。
「……嘘ばっかり。ジカさんが後背位でする時は、何か嫌な事があった時でしょ?」
ジカイラは、苦笑いする。
「……お見通しかよ?」
ヒナが笑顔で答える。
「当り前よ。ジカさんの妻だもん」
ヒナからの問いに、ジカイラはポツリポツリと話し始める。
「……エリシス伯爵とその副官のリリーさ。……オレは、マスタークラスの暗黒騎士になったってのに、あの二人には全く勝てる気がしねぇ。……あの二人の傍に居ると、『生きてる心地』がしなくてな」
ヒナが呟く。
「ジカさん……」
ジカイラが続ける。
「……同じ帝国四魔将のアキックス伯爵やヒマジン伯爵は、傍に居ても全然平気なんだが」
ヒナが答える。
「アキックス伯爵やヒマジン伯爵は、人間だから」
ジカイラが続ける。
「……そうだな。……オレは、お前を抱いて肌を合わせていると『生きている実感』がする。……オレは、きっと、剣では殺せない、あの二人の事が怖いんだろう」
ジカイラの言葉を聞いたヒナは、ジカイラの頬に両手で触れると、ジカイラの目を見て告げる。
「……ジカさん、大丈夫よ。私が傍に居るわ」
「ヒナ……」
ジカイラは、捨て子であり暗黒街で育った。
その過程で、本能的に身に迫る危険を嗅ぎ分け、遠ざける術を身に付けていた。
エリシスとリリーは、|不死王《リッチー》と|真祖《トゥルー・》|吸血鬼《ヴァンパイア》。|不死者《アンデッド》の頂点に立つ存在であり、まさに歩く『死そのもの』であった。
エリシスとリリーの二人が傍に居るだけで、ジカイラの本能は『危険』だと察知し、ジカイラの神経を逆撫でしていた。
ヒナは、ジカイラと結婚してから、女の柔肌が男を慰め、奮い立たせる事を知っていた。