3-5 ◆ ユウト Side ◆
ー/ー まったく、どうしてこんなことになってしまったのか――。
「今日は、あたしがしてあげるから……」
詩織はそう言いながら体を入れ替えて僕の上に覆いかぶさると、ぎこちない手つきで僕のジーパンのベルトを外し、前を開けて中に手を突っ込んできた。
下着の中では、すでに今朝方の情事のことなど忘れたらしい愚息がびっくりするほど元気に自己主張している。
「すご……おっきい……あんた、もうこんなに興奮してるの……?」
細い指で下着の上からペニスを撫でつつ、詩織が喜悦に満ちた声で言う。
先ほどまでツンツンとしていた彼女とはもはや別人で、僕からしてみればそれだけで興奮する理由なんて十分だった。
「あっつぅ……♡ あんたのココ、すごくあつい……♡」
詩織の手が下着の中に滑り込んできて、いきりたった僕のペニスを優しく包み込む。
やんわりと握られた指先が陰茎を上下に擦り上げてきて、下半身全体に甘い痺れが広がっていくような感覚に声が漏れた。
「きもちいい……? あたし、下手じゃない……?」
僕の胸の上に頬を乗せ、じっとこちらを見上げながら訊いてくる。
いつもは常にこちらを睨みつけているようなその瞳が、今は僕の顔色を窺うような不安げな光に揺れていた。
普段は絶対に見せることのないその表情が信じられないほどいじらしくて、僕は声も出せずに首を振ることしかできない。
もはや気持ちいいとか気持ちよくないとかの次元の話ではなく、油断していると、このシチュエーションだけですぐにでも射精してしまいそうだった。
こんな美少女が蕩けきった表情で手淫をしてくれているだなんて、僕は夢でも見ているのではなかろうか。
「ねえ、上、脱いで……」
――と、詩織が僕のパーカーの裾をたくし上げながら言ってくる。
言われるままにパーカーとシャツを脱ぐと、詩織はにんまりと満足そうに笑った。
「オトコも乳首ってきもちいいんでしょ……?」
言いながら、今度は僕の乳首にペロッと舌を這わせてくる。
生ぬるいその感触はくすぐったさと同時に得も言えぬ不思議な感覚がして、背筋を駆け上がっていく快楽の波に、思わず詩織の頭を抱きすくめてしまう。
「んんっ……♡ ユウト……♡ ちゅ、れろれろぇろ……♡」
その反応に気をよくしたのか、詩織は見たこともないほど淫靡な笑みを浮かべて見せた。
ピンク色の小さな舌先が、僕の乳首を丁寧に舐め上げる。
時には強く吸い上げたり甘噛みしたりもしてきて、徐々にくすぐったさよりも快感のほうが強くなってくる。
その間もずっと指先はペニスをしごき続けていて、迫りくる射精の予感に少しずつ腰が浮き上がりそうになってくる。
「ユウト……イくの? イきそう……?」
「う、うん……そろそろ……」
「だぁめっ……♡」
――と、急に詩織が動きをとめ、悪戯っぽく微笑みながら首を伸ばしてキスをしてきた。
そのままぐるっと体の向きを変えると、目の前に形のいいお尻を突きつけてくる。
「もっと気持ちよくさせてあげるんだから……♡」
そう言って、今度は僕のジーパンと下着を無理やりずり下げてきた。
そして、飛び出してきたペニスに改めて細い指を這わせると、ぷっくりと膨れたその先端を躊躇いもなく口に含む。
ガチガチに怒張したペニスに熱く滾るような彼女の舌が絡みつき、その痺れるような甘い感触に僕は思わず情けない喘ぎ声を漏らしてしまう。
「んっ、んんっ……♡ すごい匂い……♡ ぁむ……ちゅっ、ちゅるる……♡」
詩織が亀頭を口に含んだまま強く吸い上げ、指先で陰茎を強く擦り上げてくる。
決して慣れた手つきではない。
だが、そのぎこちなさが逆に興奮を掻き立てた。
気づいたとき、僕は突き出された詩織の尻に顔をうずめ、レギンスごしの陰部に鼻を擦りつけていた。
「んぁっ……ちょっ、いきなりっ……♡」
詩織が甘い悲鳴を上げ、舌と手の動きがとまる。
危ないところだった。危うくそのまま射精させられるところだった。
無理やり詩織のレギンスとショーツをずらして、すでにじゅくじゅくに濡れそぼった秘唇に指を這わせる。
「あくっ……だ、だめっ……♡ あたしが、してるのにぃ……♡」
詩織が僕の上で身悶え、快楽の波に耐えるように再びペニスを口に含んでくる。
「んっ、んっ、んんんっ……♡ あたしが、さきに……イかせてやるんだからぁ……♡」
口の中でカリ首に舌を這わせながら、再び陰茎を強くしごきはじめる。
熱い舌と裏筋に時々触れる前歯の感触がたまらなく気持ちいい。
このままではすぐに射精させられてしまうことは間違いなく、せめてもの抵抗にと詩織の濡れそぼった秘部に顔を近づけて舌を這わせる。
「んぁっ……!?」
すでにトロトロになった詩織の秘唇はほんの少しだけ苦みがあったが、妙に興奮をそそられるその味に、僕は気づけば夢中になって舌を這わせていた。
「あぁっ♡ ちょっ♡ やだっ♡ そんなところ、なめたらぁっ……♡」
詩織は驚いたようにこちらを振り返ってくるが、言葉ほど嫌がってはいなさそうだった。
ギュッと尻の肉を両手で掴み、じっくりと詩織の秘唇に舌を這わせながら、ぷっくりと膨れ上がったクリトリスを舌先でくすぐるように転がしていく。
「あっ♡ あっ♡ だめっ♡ そこはぁっ♡」
詩織はペニスを弄るのも忘れ、甘く艶声を上げながら快楽に身を委ねている。
僕はさらに首を伸ばして詩織の秘所に深く舌を差し入れ、溢れ出てくる愛液をたっぷりと味わったあとで、改めて真っ赤に腫れ上がったクリトリスにキスをする。
「んぁっ♡ やだっ、だめっ♡ だめぇぇ――――っ♡」
瞬間、詩織が内腿をビクンビクンと震わせ、割れ目の間からとめどなく愛液が溢れ出してきて、僕の顔にまで溢れかえってきた。
どうやら絶頂してしまったらしく、全身を痙攣させながら愉悦の吐息を漏らしている。
「んっ……はぁ……♡ あたしが先に、イかせてあげたかったのに……♡」
ぐったりとしながらも、再び詩織が僕のペニスを口に含み、口淫を再開しようとする。
「ねぇ、詩織……」
僕はそんな彼女に、差し出がましいとも思いつつも、一つのお願いをする。
「なぁに……?」
「僕、詩織の中で出したい……なんて……」
「……っ!」
詩織が目を見開きながらこちらを振り返り、その表情の奥に潜む感情が咄嗟に理解できず、僕はうっかり余計なことを言ってしまったかと焦燥する。
しかし、詩織はすぐにその顔をくしゃくしゃにして微笑むと、体を起こしてこちらへと向き直ってきた。
「あたし……あたしも、ユウトの精子、いっぱい中に出してほしい……♡」
真っ赤な顔でそう言うと、詩織は熱い吐息を漏らしながら腰を持ち上げ、痛いほど腫れ上がった僕のペニスに自身の秘部を押し当てる。
すっかり準備のできた詩織の花弁はすんなりと僕を咥え込み、熱く火照った蜜壺が僕のペニスを優しく包み込む。
膣壁のヒダの一つ一つが愛おしむかのようにねっとりと絡みついてきている気がして、このままじっとしていてもすぐに射精させられてしまいそうだった。
「あ、くふぅぅ……♡ ユウトのおちん×ん……♡ 入れただけで、もう……♡」
詩織のほうは、すでにまた軽く絶頂しているようだ。
太腿がビクビクと小刻みに震え、股間から下腹のあたりにじんわりと生暖かいものが広がっていくような感覚がする。
なにもしていないのに蜜壺が生き物みたいに蠢いていて、僕はたまらず詩織の体を下から激しく突き上げた。
「あっ♡ んぁっ♡ らめっ♡ まだっ、敏感だからぁっ♡」
詩織がバランスを崩すように倒れ込んできて、その体を優しく抱きとめながらも、腰だけは容赦なく突き動かしていく。
「やだっ♡ こんなのっ♡ またっ♡ すぐにっ♡ イっちゃうぅぅっ♡」
「僕も……もう限界……!」
「んぁっ♡ だめっ♡ いまっ♡ だされたらっ♡ すごいの、きちゃうかぁっ♡」
口ではダメと言いつつも、詩織は僕の首に腕をまわしながらギュッと抱きついてきて、自らも腰を上下に動かしはじめている。
ぱちゅっぱちゅっと水音が弾け、詩織の甘い体臭に包まれながら、僕は狂った獣のようにひたすら腰を突き上げ続ける。
「あっ♡ ほんとにっ♡ だめっ♡ やだっ♡ いくっ♡ いっちゃうっ♡」
「……出るっ!」
「んああぁっ♡ こんなっ♡ あっ♡ ひゃだっ♡ らめっ、らめぇぇぇ――――っ♡」
詩織が頭を振り乱しながら絶叫し、滴る唾液が肩を濡らした。
かまわず僕は精子を蜜壺にぶちまけ、彼女の一番奥に亀頭を擦りつけながら、最後の一滴まで余すことなく注ぎ込むように絶え間なく腰を振り続ける。
「らめぇっ♡ ゆるひてっ♡ まだイくっ♡ なんどもイっちゃうぅぅっ♡」
詩織もまた僕の体にしがみついて狂ったように嬌声を上げながら、壊れた人形みたいに全身をガクガクと震わせていた。
そうして僕らは理性もなにもかもを捨てて、何度も何度も互いの体を求め合った。
※
「……なんであんたが払うのよ」
ホテルを出る間際、ポツリと詩織が言った。
支払いをするときは何も言わなかったくせに、今さらどうしたというのだろう。
本当は僕だって割り勘にしたかったが、いつまで経っても詩織が精算機のほうに向かう気配がないので、僕が払わざるを得なかったのだ。
あれからほとんど休む間もなく情事を楽しんだ僕たちだが、チェックアウトの時間と延長の確認の内線に僕が「あ、大丈夫です」と答えて以降、何故か詩織はすっかり不機嫌モードになってしまった。
ホテルに入るときは先導するように前を歩いていたくせに、今は不貞腐れたように僕の後ろをノロノロとついてきている。
「こういうのは、男が出すべきかなと思って」
肩ごしに振り返り、男としての強がりでそんな答えを返すと、詩織は上目遣いにギロリと僕の顔を睨みつけてきた。
「あんた、お金持ってるの?」
「まあ、いちおう……」
正直なところ、けっこう痛手ではあった。
とくにバイトもしていない僕の収入源なんて、月に一度の小遣いくらいである。
今月に関しては、もう緊縮財政で過ごすより他はないだろう。
「……ふんっ」
——と、詩織が僕のそばまで足早に歩み寄ってきて、背中に軽く体当たりをしてくる。
何事かと驚いて振り返ると、彼女はその手に二台のスマホを持っていて、よく見るとそのうちの片方は僕のものだった。
どうやら、尻ポケットから勝手に抜き取ったらしい。
「……あんた、パスコードつけてないの?」
「えっ? う、うん。面倒くさくて」
「バカじゃないの? まあ、別にいいけど……」
怒られてしまった。
しかも、詩織はそのまま僕のスマホをいじってなにやらしているらしい。
無理やり取り返してもよかったが、迂闊に手を出して怒られても怖いしな……。
「……ん」
なにやら作業を終えたらしい詩織が、僕のスマホを突き返してくる。
画面を見ると、LIMEのアプリが起動されていて、両親と夏希の名前しかなかった僕の友達リストに新しく「しおり」という名前が増えていた。
「うち、親が共働きで、平日は誰もいないから……」
何故か耳の先まで真っ赤に染めながら、そんなことをボソボソと告げてくる。
ひょっとして、次からは家に来いということだろうか。
「か、勘違いしないでよね。エッチのためだけに、いちいち遠出したりお金をかけたりしたくないだけ。あんたなんて、今はただのセフレでしかないんだから」
そう言って、詩織はプイッとそっぽを向くと、そのまま勝手に歩き出してしまった。
「……今は?」
そんな彼女の背中に向かって僕が訊くと、ギョッとしたように勢いよく振り返る。
「ち、ちがっ……そういうつもりで言ったわけじゃないから!」
そして、大声でそう告げると、今度はその場から逃げ出すように駆け出してしまった。
僕は慌ててそのあとを追いかけながら、苦笑まじりの溜息を吐く。
(やっぱり、女の子の考えてることはよく分からんな……)
そう思うのはこれで三度目だが、きっとこの先も何度となく同じ思いを抱くことになるであろうことは、もうさすがに僕にも察しがついていた。
「今日は、あたしがしてあげるから……」
詩織はそう言いながら体を入れ替えて僕の上に覆いかぶさると、ぎこちない手つきで僕のジーパンのベルトを外し、前を開けて中に手を突っ込んできた。
下着の中では、すでに今朝方の情事のことなど忘れたらしい愚息がびっくりするほど元気に自己主張している。
「すご……おっきい……あんた、もうこんなに興奮してるの……?」
細い指で下着の上からペニスを撫でつつ、詩織が喜悦に満ちた声で言う。
先ほどまでツンツンとしていた彼女とはもはや別人で、僕からしてみればそれだけで興奮する理由なんて十分だった。
「あっつぅ……♡ あんたのココ、すごくあつい……♡」
詩織の手が下着の中に滑り込んできて、いきりたった僕のペニスを優しく包み込む。
やんわりと握られた指先が陰茎を上下に擦り上げてきて、下半身全体に甘い痺れが広がっていくような感覚に声が漏れた。
「きもちいい……? あたし、下手じゃない……?」
僕の胸の上に頬を乗せ、じっとこちらを見上げながら訊いてくる。
いつもは常にこちらを睨みつけているようなその瞳が、今は僕の顔色を窺うような不安げな光に揺れていた。
普段は絶対に見せることのないその表情が信じられないほどいじらしくて、僕は声も出せずに首を振ることしかできない。
もはや気持ちいいとか気持ちよくないとかの次元の話ではなく、油断していると、このシチュエーションだけですぐにでも射精してしまいそうだった。
こんな美少女が蕩けきった表情で手淫をしてくれているだなんて、僕は夢でも見ているのではなかろうか。
「ねえ、上、脱いで……」
――と、詩織が僕のパーカーの裾をたくし上げながら言ってくる。
言われるままにパーカーとシャツを脱ぐと、詩織はにんまりと満足そうに笑った。
「オトコも乳首ってきもちいいんでしょ……?」
言いながら、今度は僕の乳首にペロッと舌を這わせてくる。
生ぬるいその感触はくすぐったさと同時に得も言えぬ不思議な感覚がして、背筋を駆け上がっていく快楽の波に、思わず詩織の頭を抱きすくめてしまう。
「んんっ……♡ ユウト……♡ ちゅ、れろれろぇろ……♡」
その反応に気をよくしたのか、詩織は見たこともないほど淫靡な笑みを浮かべて見せた。
ピンク色の小さな舌先が、僕の乳首を丁寧に舐め上げる。
時には強く吸い上げたり甘噛みしたりもしてきて、徐々にくすぐったさよりも快感のほうが強くなってくる。
その間もずっと指先はペニスをしごき続けていて、迫りくる射精の予感に少しずつ腰が浮き上がりそうになってくる。
「ユウト……イくの? イきそう……?」
「う、うん……そろそろ……」
「だぁめっ……♡」
――と、急に詩織が動きをとめ、悪戯っぽく微笑みながら首を伸ばしてキスをしてきた。
そのままぐるっと体の向きを変えると、目の前に形のいいお尻を突きつけてくる。
「もっと気持ちよくさせてあげるんだから……♡」
そう言って、今度は僕のジーパンと下着を無理やりずり下げてきた。
そして、飛び出してきたペニスに改めて細い指を這わせると、ぷっくりと膨れたその先端を躊躇いもなく口に含む。
ガチガチに怒張したペニスに熱く滾るような彼女の舌が絡みつき、その痺れるような甘い感触に僕は思わず情けない喘ぎ声を漏らしてしまう。
「んっ、んんっ……♡ すごい匂い……♡ ぁむ……ちゅっ、ちゅるる……♡」
詩織が亀頭を口に含んだまま強く吸い上げ、指先で陰茎を強く擦り上げてくる。
決して慣れた手つきではない。
だが、そのぎこちなさが逆に興奮を掻き立てた。
気づいたとき、僕は突き出された詩織の尻に顔をうずめ、レギンスごしの陰部に鼻を擦りつけていた。
「んぁっ……ちょっ、いきなりっ……♡」
詩織が甘い悲鳴を上げ、舌と手の動きがとまる。
危ないところだった。危うくそのまま射精させられるところだった。
無理やり詩織のレギンスとショーツをずらして、すでにじゅくじゅくに濡れそぼった秘唇に指を這わせる。
「あくっ……だ、だめっ……♡ あたしが、してるのにぃ……♡」
詩織が僕の上で身悶え、快楽の波に耐えるように再びペニスを口に含んでくる。
「んっ、んっ、んんんっ……♡ あたしが、さきに……イかせてやるんだからぁ……♡」
口の中でカリ首に舌を這わせながら、再び陰茎を強くしごきはじめる。
熱い舌と裏筋に時々触れる前歯の感触がたまらなく気持ちいい。
このままではすぐに射精させられてしまうことは間違いなく、せめてもの抵抗にと詩織の濡れそぼった秘部に顔を近づけて舌を這わせる。
「んぁっ……!?」
すでにトロトロになった詩織の秘唇はほんの少しだけ苦みがあったが、妙に興奮をそそられるその味に、僕は気づけば夢中になって舌を這わせていた。
「あぁっ♡ ちょっ♡ やだっ♡ そんなところ、なめたらぁっ……♡」
詩織は驚いたようにこちらを振り返ってくるが、言葉ほど嫌がってはいなさそうだった。
ギュッと尻の肉を両手で掴み、じっくりと詩織の秘唇に舌を這わせながら、ぷっくりと膨れ上がったクリトリスを舌先でくすぐるように転がしていく。
「あっ♡ あっ♡ だめっ♡ そこはぁっ♡」
詩織はペニスを弄るのも忘れ、甘く艶声を上げながら快楽に身を委ねている。
僕はさらに首を伸ばして詩織の秘所に深く舌を差し入れ、溢れ出てくる愛液をたっぷりと味わったあとで、改めて真っ赤に腫れ上がったクリトリスにキスをする。
「んぁっ♡ やだっ、だめっ♡ だめぇぇ――――っ♡」
瞬間、詩織が内腿をビクンビクンと震わせ、割れ目の間からとめどなく愛液が溢れ出してきて、僕の顔にまで溢れかえってきた。
どうやら絶頂してしまったらしく、全身を痙攣させながら愉悦の吐息を漏らしている。
「んっ……はぁ……♡ あたしが先に、イかせてあげたかったのに……♡」
ぐったりとしながらも、再び詩織が僕のペニスを口に含み、口淫を再開しようとする。
「ねぇ、詩織……」
僕はそんな彼女に、差し出がましいとも思いつつも、一つのお願いをする。
「なぁに……?」
「僕、詩織の中で出したい……なんて……」
「……っ!」
詩織が目を見開きながらこちらを振り返り、その表情の奥に潜む感情が咄嗟に理解できず、僕はうっかり余計なことを言ってしまったかと焦燥する。
しかし、詩織はすぐにその顔をくしゃくしゃにして微笑むと、体を起こしてこちらへと向き直ってきた。
「あたし……あたしも、ユウトの精子、いっぱい中に出してほしい……♡」
真っ赤な顔でそう言うと、詩織は熱い吐息を漏らしながら腰を持ち上げ、痛いほど腫れ上がった僕のペニスに自身の秘部を押し当てる。
すっかり準備のできた詩織の花弁はすんなりと僕を咥え込み、熱く火照った蜜壺が僕のペニスを優しく包み込む。
膣壁のヒダの一つ一つが愛おしむかのようにねっとりと絡みついてきている気がして、このままじっとしていてもすぐに射精させられてしまいそうだった。
「あ、くふぅぅ……♡ ユウトのおちん×ん……♡ 入れただけで、もう……♡」
詩織のほうは、すでにまた軽く絶頂しているようだ。
太腿がビクビクと小刻みに震え、股間から下腹のあたりにじんわりと生暖かいものが広がっていくような感覚がする。
なにもしていないのに蜜壺が生き物みたいに蠢いていて、僕はたまらず詩織の体を下から激しく突き上げた。
「あっ♡ んぁっ♡ らめっ♡ まだっ、敏感だからぁっ♡」
詩織がバランスを崩すように倒れ込んできて、その体を優しく抱きとめながらも、腰だけは容赦なく突き動かしていく。
「やだっ♡ こんなのっ♡ またっ♡ すぐにっ♡ イっちゃうぅぅっ♡」
「僕も……もう限界……!」
「んぁっ♡ だめっ♡ いまっ♡ だされたらっ♡ すごいの、きちゃうかぁっ♡」
口ではダメと言いつつも、詩織は僕の首に腕をまわしながらギュッと抱きついてきて、自らも腰を上下に動かしはじめている。
ぱちゅっぱちゅっと水音が弾け、詩織の甘い体臭に包まれながら、僕は狂った獣のようにひたすら腰を突き上げ続ける。
「あっ♡ ほんとにっ♡ だめっ♡ やだっ♡ いくっ♡ いっちゃうっ♡」
「……出るっ!」
「んああぁっ♡ こんなっ♡ あっ♡ ひゃだっ♡ らめっ、らめぇぇぇ――――っ♡」
詩織が頭を振り乱しながら絶叫し、滴る唾液が肩を濡らした。
かまわず僕は精子を蜜壺にぶちまけ、彼女の一番奥に亀頭を擦りつけながら、最後の一滴まで余すことなく注ぎ込むように絶え間なく腰を振り続ける。
「らめぇっ♡ ゆるひてっ♡ まだイくっ♡ なんどもイっちゃうぅぅっ♡」
詩織もまた僕の体にしがみついて狂ったように嬌声を上げながら、壊れた人形みたいに全身をガクガクと震わせていた。
そうして僕らは理性もなにもかもを捨てて、何度も何度も互いの体を求め合った。
※
「……なんであんたが払うのよ」
ホテルを出る間際、ポツリと詩織が言った。
支払いをするときは何も言わなかったくせに、今さらどうしたというのだろう。
本当は僕だって割り勘にしたかったが、いつまで経っても詩織が精算機のほうに向かう気配がないので、僕が払わざるを得なかったのだ。
あれからほとんど休む間もなく情事を楽しんだ僕たちだが、チェックアウトの時間と延長の確認の内線に僕が「あ、大丈夫です」と答えて以降、何故か詩織はすっかり不機嫌モードになってしまった。
ホテルに入るときは先導するように前を歩いていたくせに、今は不貞腐れたように僕の後ろをノロノロとついてきている。
「こういうのは、男が出すべきかなと思って」
肩ごしに振り返り、男としての強がりでそんな答えを返すと、詩織は上目遣いにギロリと僕の顔を睨みつけてきた。
「あんた、お金持ってるの?」
「まあ、いちおう……」
正直なところ、けっこう痛手ではあった。
とくにバイトもしていない僕の収入源なんて、月に一度の小遣いくらいである。
今月に関しては、もう緊縮財政で過ごすより他はないだろう。
「……ふんっ」
——と、詩織が僕のそばまで足早に歩み寄ってきて、背中に軽く体当たりをしてくる。
何事かと驚いて振り返ると、彼女はその手に二台のスマホを持っていて、よく見るとそのうちの片方は僕のものだった。
どうやら、尻ポケットから勝手に抜き取ったらしい。
「……あんた、パスコードつけてないの?」
「えっ? う、うん。面倒くさくて」
「バカじゃないの? まあ、別にいいけど……」
怒られてしまった。
しかも、詩織はそのまま僕のスマホをいじってなにやらしているらしい。
無理やり取り返してもよかったが、迂闊に手を出して怒られても怖いしな……。
「……ん」
なにやら作業を終えたらしい詩織が、僕のスマホを突き返してくる。
画面を見ると、LIMEのアプリが起動されていて、両親と夏希の名前しかなかった僕の友達リストに新しく「しおり」という名前が増えていた。
「うち、親が共働きで、平日は誰もいないから……」
何故か耳の先まで真っ赤に染めながら、そんなことをボソボソと告げてくる。
ひょっとして、次からは家に来いということだろうか。
「か、勘違いしないでよね。エッチのためだけに、いちいち遠出したりお金をかけたりしたくないだけ。あんたなんて、今はただのセフレでしかないんだから」
そう言って、詩織はプイッとそっぽを向くと、そのまま勝手に歩き出してしまった。
「……今は?」
そんな彼女の背中に向かって僕が訊くと、ギョッとしたように勢いよく振り返る。
「ち、ちがっ……そういうつもりで言ったわけじゃないから!」
そして、大声でそう告げると、今度はその場から逃げ出すように駆け出してしまった。
僕は慌ててそのあとを追いかけながら、苦笑まじりの溜息を吐く。
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やんわりと握られた指先が陰茎を上下に擦り上げてきて、下半身全体に甘い痺れが広がっていくような感覚に声が漏れた。
「きもちいい……? あたし、下手じゃない……?」
僕の胸の上に頬を乗せ、じっとこちらを見上げながら訊いてくる。
いつもは常にこちらを睨みつけているようなその瞳が、今は僕の顔色を窺うような不安げな光に揺れていた。
普段は絶対に見せることのないその表情が信じられないほどいじらしくて、僕は声も出せずに首を振ることしかできない。
もはや気持ちいいとか気持ちよくないとかの次元の話ではなく、油断していると、このシチュエーションだけですぐにでも射精してしまいそうだった。
こんな美少女が蕩けきった表情で手淫をしてくれているだなんて、僕は夢でも見ているのではなかろうか。
「ねえ、上、脱いで……」
――と、詩織が僕のパーカーの裾をたくし上げながら言ってくる。
言われるままにパーカーとシャツを脱ぐと、詩織はにんまりと満足そうに笑った。
「オトコも乳首ってきもちいいんでしょ……?」
言いながら、今度は僕の乳首にペロッと舌を這わせてくる。
生ぬるいその感触はくすぐったさと同時に得も言えぬ不思議な感覚がして、背筋を駆け上がっていく快楽の波に、思わず詩織の頭を抱きすくめてしまう。
「んんっ……♡ ユウト……♡ ちゅ、れろれろぇろ……♡」
その反応に気をよくしたのか、詩織は見たこともないほど淫靡な笑みを浮かべて見せた。
ピンク色の小さな舌先が、僕の乳首を丁寧に舐め上げる。
時には強く吸い上げたり甘噛みしたりもしてきて、徐々にくすぐったさよりも快感のほうが強くなってくる。
その間もずっと指先はペニスをしごき続けていて、迫りくる射精の予感に少しずつ腰が浮き上がりそうになってくる。
「ユウト……イくの? イきそう……?」
「う、うん……そろそろ……」
「だぁめっ……♡」
――と、急に詩織が動きをとめ、悪戯っぽく微笑みながら首を伸ばしてキスをしてきた。
そのままぐるっと体の向きを変えると、目の前に形のいいお尻を突きつけてくる。
「もっと気持ちよくさせてあげるんだから……♡」
そう言って、今度は僕のジーパンと下着を無理やりずり下げてきた。
そして、飛び出してきたペニスに改めて細い指を這わせると、ぷっくりと膨れたその先端を躊躇いもなく口に含む。
ガチガチに怒張したペニスに熱く滾るような彼女の舌が絡みつき、その痺れるような甘い感触に僕は思わず情けない喘ぎ声を漏らしてしまう。
「んっ、んんっ……♡ すごい匂い……♡ ぁむ……ちゅっ、ちゅるる……♡」
詩織が亀頭を口に含んだまま強く吸い上げ、指先で陰茎を強く擦り上げてくる。
決して慣れた手つきではない。
だが、そのぎこちなさが逆に興奮を掻き立てた。
気づいたとき、僕は突き出された詩織の尻に顔をうずめ、レギンスごしの陰部に鼻を擦りつけていた。
「んぁっ……ちょっ、いきなりっ……♡」
詩織が甘い悲鳴を上げ、舌と手の動きがとまる。
危ないところだった。危うくそのまま射精させられるところだった。
無理やり詩織のレギンスとショーツをずらして、すでにじゅくじゅくに濡れそぼった秘唇に指を這わせる。
「あくっ……だ、だめっ……♡ あたしが、してるのにぃ……♡」
詩織が僕の上で身悶え、快楽の波に耐えるように再びペニスを口に含んでくる。
「んっ、んっ、んんんっ……♡ あたしが、さきに……イかせてやるんだからぁ……♡」
口の中でカリ首に舌を這わせながら、再び陰茎を強くしごきはじめる。
熱い舌と裏筋に時々触れる前歯の感触がたまらなく気持ちいい。
このままではすぐに射精させられてしまうことは間違いなく、せめてもの抵抗にと詩織の濡れそぼった秘部に顔を近づけて舌を這わせる。
「んぁっ……!?」
すでにトロトロになった詩織の秘唇はほんの少しだけ苦みがあったが、妙に興奮をそそられるその味に、僕は気づけば夢中になって舌を這わせていた。
「あぁっ♡ ちょっ♡ やだっ♡ そんなところ、なめたらぁっ……♡」
詩織は驚いたようにこちらを振り返ってくるが、言葉ほど嫌がってはいなさそうだった。
ギュッと尻の肉を両手で掴み、じっくりと詩織の秘唇に舌を這わせながら、ぷっくりと膨れ上がったクリトリスを舌先でくすぐるように転がしていく。
「あっ♡ あっ♡ だめっ♡ そこはぁっ♡」
詩織はペニスを弄るのも忘れ、甘く艶声を上げながら快楽に身を委ねている。
僕はさらに首を伸ばして詩織の秘所に深く舌を差し入れ、溢れ出てくる愛液をたっぷりと味わったあとで、改めて真っ赤に腫れ上がったクリトリスにキスをする。
「んぁっ♡ やだっ、だめっ♡ だめぇぇ――――っ♡」
瞬間、詩織が内腿をビクンビクンと震わせ、割れ目の間からとめどなく愛液が溢れ出してきて、僕の顔にまで溢れかえってきた。
どうやら絶頂してしまったらしく、全身を痙攣させながら愉悦の吐息を漏らしている。
「んっ……はぁ……♡ あたしが先に、イかせてあげたかったのに……♡」
ぐったりとしながらも、再び詩織が僕のペニスを口に含み、口淫を再開しようとする。
「ねぇ、詩織……」
僕はそんな彼女に、差し出がましいとも思いつつも、一つのお願いをする。
「なぁに……?」
「僕、詩織の中で出したい……なんて……」
「……っ!」
詩織が目を見開きながらこちらを振り返り、その表情の奥に潜む感情が咄嗟に理解できず、僕はうっかり余計なことを言ってしまったかと焦燥する。
しかし、詩織はすぐにその顔をくしゃくしゃにして微笑むと、体を起こしてこちらへと向き直ってきた。
「あたし……あたしも、ユウトの精子、いっぱい中に出してほしい……♡」
真っ赤な顔でそう言うと、詩織は熱い吐息を漏らしながら腰を持ち上げ、痛いほど腫れ上がった僕のペニスに自身の秘部を押し当てる。
すっかり準備のできた詩織の花弁はすんなりと僕を咥え込み、熱く火照った蜜壺が僕のペニスを優しく包み込む。
膣壁のヒダの一つ一つが愛おしむかのようにねっとりと絡みついてきている気がして、このままじっとしていてもすぐに射精させられてしまいそうだった。
「あ、くふぅぅ……♡ ユウトのおちん×ん……♡ 入れただけで、もう……♡」
詩織のほうは、すでにまた軽く絶頂しているようだ。
太腿がビクビクと小刻みに震え、股間から下腹のあたりにじんわりと生暖かいものが広がっていくような感覚がする。
なにもしていないのに蜜壺が生き物みたいに蠢いていて、僕はたまらず詩織の体を下から激しく突き上げた。
「あっ♡ んぁっ♡ らめっ♡ まだっ、敏感だからぁっ♡」
詩織がバランスを崩すように倒れ込んできて、その体を優しく抱きとめながらも、腰だけは容赦なく突き動かしていく。
「やだっ♡ こんなのっ♡ またっ♡ すぐにっ♡ イっちゃうぅぅっ♡」
「僕も……もう限界……!」
「んぁっ♡ だめっ♡ いまっ♡ だされたらっ♡ すごいの、きちゃうかぁっ♡」
口ではダメと言いつつも、詩織は僕の首に腕をまわしながらギュッと抱きついてきて、自らも腰を上下に動かしはじめている。
ぱちゅっぱちゅっと水音が弾け、詩織の甘い体臭に包まれながら、僕は狂った獣のようにひたすら腰を突き上げ続ける。
「あっ♡ ほんとにっ♡ だめっ♡ やだっ♡ いくっ♡ いっちゃうっ♡」
「……出るっ!」
「んああぁっ♡ こんなっ♡ あっ♡ ひゃだっ♡ らめっ、らめぇぇぇ――――っ♡」
詩織が頭を振り乱しながら絶叫し、滴る唾液が肩を濡らした。
かまわず僕は精子を蜜壺にぶちまけ、彼女の一番奥に亀頭を擦りつけながら、最後の一滴まで余すことなく注ぎ込むように絶え間なく腰を振り続ける。
「らめぇっ♡ ゆるひてっ♡ まだイくっ♡ なんどもイっちゃうぅぅっ♡」
詩織もまた僕の体にしがみついて狂ったように嬌声を上げながら、壊れた人形みたいに全身をガクガクと震わせていた。
そうして僕らは理性もなにもかもを捨てて、何度も何度も互いの体を求め合った。
※
「……なんであんたが払うのよ」
ホテルを出る間際、ポツリと詩織が言った。
支払いをするときは何も言わなかったくせに、今さらどうしたというのだろう。
本当は僕だって割り勘にしたかったが、いつまで経っても詩織が精算機のほうに向かう気配がないので、僕が払わざるを得なかったのだ。
あれからほとんど休む間もなく情事を楽しんだ僕たちだが、チェックアウトの時間と延長の確認の内線に僕が「あ、大丈夫です」と答えて以降、何故か詩織はすっかり不機嫌モードになってしまった。
ホテルに入るときは先導するように前を歩いていたくせに、今は不貞腐れたように僕の後ろをノロノロとついてきている。
「こういうのは、男が出すべきかなと思って」
肩ごしに振り返り、男としての強がりでそんな答えを返すと、詩織は上目遣いにギロリと僕の顔を睨みつけてきた。
「あんた、お金持ってるの?」
「まあ、いちおう……」
正直なところ、けっこう痛手ではあった。
とくにバイトもしていない僕の収入源なんて、月に一度の小遣いくらいである。
今月に関しては、もう緊縮財政で過ごすより他はないだろう。
「……ふんっ」
——と、詩織が僕のそばまで足早に歩み寄ってきて、背中に軽く体当たりをしてくる。
何事かと驚いて振り返ると、彼女はその手に二台のスマホを持っていて、よく見るとそのうちの片方は僕のものだった。
どうやら、尻ポケットから勝手に抜き取ったらしい。
「……あんた、パスコードつけてないの?」
「えっ? う、うん。面倒くさくて」
「バカじゃないの? まあ、別にいいけど……」
怒られてしまった。
しかも、詩織はそのまま僕のスマホをいじってなにやらしているらしい。
無理やり取り返してもよかったが、迂闊に手を出して怒られても怖いしな……。
「……ん」
なにやら作業を終えたらしい詩織が、僕のスマホを突き返してくる。
画面を見ると、LIMEのアプリが起動されていて、両親と夏希の名前しかなかった僕の友達リストに新しく「しおり」という名前が増えていた。
「うち、親が共働きで、平日は誰もいないから……」
何故か耳の先まで真っ赤に染めながら、そんなことをボソボソと告げてくる。
ひょっとして、次からは家に来いということだろうか。
「か、勘違いしないでよね。エッチのためだけに、いちいち遠出したりお金をかけたりしたくないだけ。あんたなんて、今はただのセフレでしかないんだから」
そう言って、詩織はプイッとそっぽを向くと、そのまま勝手に歩き出してしまった。
「……今は?」
そんな彼女の背中に向かって僕が訊くと、ギョッとしたように勢いよく振り返る。
「ち、ちがっ……そういうつもりで言ったわけじゃないから!」
そして、大声でそう告げると、今度はその場から逃げ出すように駆け出してしまった。
僕は慌ててそのあとを追いかけながら、苦笑まじりの溜息を吐く。
(やっぱり、女の子の考えてることはよく分からんな……)
そう思うのはこれで三度目だが、きっとこの先も何度となく同じ思いを抱くことになるであろうことは、もうさすがに僕にも察しがついていた。