新着レビュー
京都
京都住まいでありながら、先斗町に行く勇気がなく手前の木屋町、河原町の居酒屋とバーでお茶を濁していた者です。
自分を見つめ直す機会って、心とお腹の両方が満たされていないと訪れないんですよね。
お腹だけを満たす手段は山ほどあれど、一緒に心まで満たしてくれるお店との出会いはとても貴重です。
本作はそんな素敵なお店の情景が目に浮かぶようで、疲れていても街に足を運びたくなるお話でした。
日常の癒しと冗長の狭間
全体としては、日常の疲労を酒と料理で癒す静かな雰囲気が心地よいが、描写が冗長でテンポが緩く、物語の進行が停滞しがちだ。店内の食材描写や日本酒への愛情は鮮やかで、読者に居心地の良さを提供する。
一方で、内省的な独白が長く、展開の起伏が少ないため、飽きやすい読者もいるだろう。仕事に追われるサラリーマンや、食と酒に興味ある人には刺さるが、スリルや大きな変化を求める読者には向かない。
粗さはある。だが、目を引くものもある。
心温まる居酒屋で味わうひととき
はなり亭の温かな雰囲気と、店主の細やかな気配りが心に染み渡ります。自家製豆腐や梅肉和えの繊細な味わいが、忙しい日常に小さな安らぎを与えてくれる点が魅力です。また、主人公の絢子が仕事の葛藤を静かに整理しながら、読者自身の疲れを癒す余韻を残す描写が秀逸です。仕事とプライベートのバランスに悩む方に特におすすめです。文章はリズム感があり、ひと息つくたびに心地よい余韻が広がるので、読後に温かな満足感が残ります。ぜひ読んでみてください。
コメント